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外国人労働者数が過去最高に

1月31日、厚生労働省は2019年10月末現在の外国人雇用についての届出状況※1をまとめ、公表した。(原文は、厚生労働省ホームページからご覧いただけます。)

※1 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律は、 外国人労働者の雇用管理の改善や再就職支援などを目的とし、すべての事業主に、外国人労働者の雇入れ・離職時に、氏名、在留資格、在留期間などを確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることを義務付けている。届け出の対象は、特別永住者と在留資格「外交」・「公用」の者を除く、事業主に雇用される外国人労働者である。

外国人労働者数が、届出義務化以降過去最高に

それによると、2019年10月末時点で外国人労働者数は1,658,804人で、前年同期比198,341人(13.6%)増加し、過去最高を更新した。

国籍別の状況は以下のとおり。

労働者数が多い国(降順)人数全体に占める割合前年同期比
1中国(香港等を含む)418,327人25.2%+7.5%
2ベトナム401,326人24.2%+24.2%
3フィリピン179,685人10.8%+9.6%
4ブラジル135,455人8.2%+6.3%
5ネパール91,770人5.5%+12.5%
6韓国69,191人4.2%+10.7%
7インドネシア51,337人3.1%+23.4%
8ペルー29,554人1.8%+3.0%
その他[mfn]厚生労働省の資料では「G7/8+オーストラリア+ニュージーランド」と「その他」が分けられているが、ここでは合算している[/mfn]282,159人17%+13.4%
厚生労働省ホームページを基に「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」が作成)

中国とベトナムで全外国人労働者の約半数を占めていることが分かる。とりわけベトナム人労働者数の増加は著しく、統計の載せられている2015年時点では110,013人だったのが、今では約4倍に迫る人口増となっている。

インドネシアからの労働者も、2015年以来、毎年前年同期比20%以上の割合で増加を続けて5万人を超えた。前年同期比増加率ベースではインドネシアはベトナムに次いで2番目となっている。

3番目はネパールである。ネパール人の数も毎年増加を続けており、10万人を超える日も近そうである。

職業別統計

就労産業種別に見てみると、全体に対してやはり製造業の労働者が占める割合が高い。国別で、従事者の割合※2が最も高い産業が製造業である国は、中国(24.7%)、フィリピン(37.5%)、ベトナム(36.7%)、インドネシア(46.7%)、ブラジル(43.8%)そしてペルー(39.9%)とその他※3である。ほとんどの国で、製造業従事者が最も割合が高いことが分かる。

例外的に、韓国は「卸売業、小売業」(20.5%)、G7/8+オーストラリア+ニュージーランドは「教育、学習支援業」(38.9%)となっており、ネパールは「宿泊業、飲食サービス業」(31.3%)である。欧米出身者の多くが就いている「教育、学習支援業」では恐らく英語教師が最も多く、ネパール人の多くが就いている「宿泊業、飲食サービス業」とはインド・ネパール料理店のことであろうと思われる。

※2 同じ国の出身者内での割合

※3 G7/8+オーストラリア+ニュージランドを除く

都道府県別統計

都道府県別に、外国人労働者数の多い場所をまとめると、次のようになる。

都道府県外国人労働者数割合
1東京都485,345人29.3%
2愛知県175,119人10.6%
3大阪府105,379人6.4%
4神奈川県 91,581人5.5%
5埼玉県 75,825人4.6%
6静岡県 64,547人3.9%
7千葉県 60,413人3.6%
8群馬県 39,296人2.4%
9茨城県 37,245人2.2%
10岐阜県 35,396人2.1%
厚生労働省ホームページを基に「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」が作成)

なお、総務省統計を基に外国人人口の多い都道府県を降順で並べると、次の表のようになる。(統計資料は2019年1月1日現在のもの)

都道府県人口割合※4
1東京都551,683人20.7%
2愛知県253,508人9.5%
3大阪府235,977人8.8%
4神奈川県212,567人8.0%
5埼玉県177,095人6.6%
6千葉県153,505人5.8%
7兵庫県108,302人4.0%
8静岡県 89,341人3.3%
9福岡県 76,127人2.9%
10茨城県 65,001人2.4%
厚生労働省ホームページを基に「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」が作成)

※4 全外国人数に対して当該都道府県に住んでいる人の割合

日本全体でも、全人口の約10%が東京都内に住んでいるとされているが、日本国内に居住する外国人に限って言えば、都内居住者の割合は20%に及び、労働者に関しては実に30%近くが東京で就業していることが分かる。とはいえ、割合としては数パーセントであっても、数にすれば何万人と言う人口が各地にいるのである。

国籍別統計が示しているように、外国人労働者として南米出身者も引き続き存在感を保っており、さらにアジア出身者が急速に増えている現状がある。これまであまり接することのなかった国の人々とコミュニケーションを楽しむ機会が開かれているのである。彼らも日本語の習得に励むことではあろうが、それを待たずに彼らとの心の通ったコミュニケーションを志して彼らの言語を習得しようと励む人は、日本の総人口1億2600万人のうちからどれ程現れるだろうか。

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