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ネパールで野生動物被害相次ぐ

ネパールの草を食むサイ
(※写真はイメージです。記事で触れられているサイではありません。ネパール・チトワンにて撮影)

人に被害が及んだ事例

ネパールでは、ヒョウやサイと人との遭遇が問題になっている。現地報道によると、ネパールで人がヒョウに襲われる事例が続発しているのだ。

एक साताको अवधिमा शुक्लागण्डकी नगरपालिका र आँबुखैरेनी गाउँपालिकामागरी दुईजना बालकको चितुवाको आक्रमणबाट मृत्यु भएको छ । भानु नगरपालिकामा डेढ वर्षको अवधिमा छ जनाको मृत्यु भईसकेको छ ।

(弊社日本語訳:「一週間の間にスクラガンダキ市とアンブカイレニ村において2人の児童がヒョウに襲われて亡くなった。バヌ市では1年半の間にすでに6人が死亡している。」)

https://gorkhapatraonline.com/society/2020-01-06-6668(2020年1月6日付गोरखापत्र अनलाइन)

「ニュース・オブ・アジア」は事件のあったおおよその場所を確認した。以下の地図で示している。

 

(地図上A:カトマンズ B:ポカラ C:スクラガンダキ D:アンブカイレニ交差点 E:バヌ 青線はプリッティヴィ・ハイウェイなどの道路)

地図から分かる通り今回報じられている事件が起きているのは、カトマンズ市からポカラ市までを繋ぐプリットゥヴィ・ハイウェイ(पृथ्वी राजमार्ग, Prithvi Highway)が通る地区である。

ポカラ市はネパール随一の観光地で、外国からのツーリストも大勢訪れる場所だ。ポカラ(पोखरा)とは‟池”や‟湖”を意味するネパール語であり、その名の通り大きなフェワ湖を囲むように発展した街である。北側にはヒマラヤ山脈の一峰であるフィッシュテール(Fish Tail, ネパール語名:マチャプチュレ, माछापुछ्रे)を臨み、その美しい自然の景観は見る者の心を和ませる。

カトマンズ市からポカラ市までは飛行機で20分ほどで行くことができるが、高い航空券代を考えてバス移動をする観光客も少なくない。バス移動の所要時間は6,7時間だが、飛行機代の約20分の1ほどの費用で移動が可能だ。バスが通るルートは一本しかなく、それがプリットゥヴィ・ハイウェイである。

つまり、外国人観光客が通るルートからバスの車窓から見えるかも知れない山々で、こういった事件が起きているのである。ネパールの人々の生活は、野生動物ととても近いところにあることが伺える。

サイが被害にあった可能性

しかし、被害に遭っているのは人間だけではないようだ。現地報道によれば、サイの死骸が菜の花畑で発見され、サイを殺害した容疑で畑の地主が逮捕されたとのことである。現場はナワルパラシ県カワソティ市で、サイの生息地として有名なチトワン国立公園から西側に川を渡った場所にある。(上記地図を参照。)

チトワン国立公園はサイの保護区ともなっており、ネパールではサイを殺害することは刑事罰の対象となっている。

手つかずの大自然を楽しむことがネパール観光の醍醐味ではあるが、観光地のすぐ向こう側には、現地の人々のリアルな生活がある。

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