Webマガジン ニュース・オブ・アジア

ロックダウンで減った人出は59% インド以上のペースで感染拡大-ネパール

ネパールのヒマラヤ山脈空撮
(画像は資料写真。ネパールのヒマラヤ山脈。ネパール側からのエベレスト登山者にも新型コロナウイルス感染が確認され、中国側からの登山は禁止されている。)

インドの隣国ネパールでも、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。5月11日に24時間あたりの新規感染者数が過去最多の9,483人に達した後は徐々に減少に転じていたが、5月17日再び9,000人台となった。陽性率も、再び40%を超え、前日の感染者数との差は約2,000人に達している。現地報道では、インド以上の感染拡大のペースであることが報じられている。

インド以上と言う根拠となっているのは、人口100万人あたりの感染者数と死者数だ。ネパールのニュースメディアOnlinekhabar.comが5月16日に報じたところによると、インドでは100万人当たりの死者数が2.5人であるのに対し、ネパールでは6人にまで達している。陽性率でも、ネパールの方がインドより2倍高くなっている、としている。

ネパールでの1日あたりの死者数として発表される数は、5月8日には52人であったが、翌日からネパール軍が遺体処理を担当した分の数も加算されるようになると急増し、直近1週間の平均では194人(小数点以下四捨五入)となっている。現在推定されているネパール人口[mfn]直近のネパールの国勢調査は2011年。今年行われるはずだった調査は急激な新型コロナウイルス感染拡大を受け、延期されている。本データはhttps://www.worldometers.info/world-population/nepal-population/の推定に基づいて計算している。[/mfn]から計算すると、100万人あたりの死者数は6.5人となる。

人出抑制は59%、「感染者も堂々と出歩いている」

感染拡大に歯止めがかからない現状に、5月17日、ネパールの保健人口省がさらに告知を出した。それによれば、(「ブラスバンド」と呼ばれる)結婚式行列、宗教・社会行事、政治集会の名のもとに行われる大規模な集まりが感染に歯止めがかからない原因であり、今後の数週間はまだ困難な状況が続くと見込まれている。さらに、「知ってか知らずか、隠れて、もしくは堂々と、行動規制が無視されており、規制時間中にも人々の往来は59%しか減っていないことが分かっている」としている。

同告知では、結びの部分でこう言及されている。「カトマンズ、ルーパンデヒ、ラリトプル、バクタプル、モラン、カスキ、バンケ、ダン、チトワン、スルケット、ジャパ、カンチャンプル、マクワンプル、ダヌサ、カブレパランチョーク、スンサリ、パルサ、バルディア、パルパといった郡では、感染が拡大しており、かつ感染者たちが公共の場所に堂々と出歩いているのが観察されます。」

新型コロナウイルス感染拡大の第二波が深刻化しているネパールでは、政府統計によれば、5月17日までの累計感染者数は46万4,218人。現時点で自宅療養中の人は10万6,510人となっており、全人口の300人に1人の割合を上回っている。この他にそれぞれ、施設での隔離療養中の人は6,970人、集中治療室に1,259人、人工呼吸器が使用されている人が400人いると報告されている。

医療用酸素の不足や病床の逼迫状況も深刻なものとなっており、現地では連日のように報道が続いている。

※副見出しの表現を一部改めました。

-PR-

<PR>

編集部によるPick Up!
  • カトマンズで鳥インフル発生 3000羽以上を殺処分 (2021年2月2日公開)
  • 【コラム】文化や需要に合わせ進歩してゆくインド家電(2020年11月8日公開)
  • ヒマラヤ山脈はコロナ過でも観光客を楽しませていた(2020年10月30日公開)
  • ネパールの大気汚染が過去最悪レベルに (2021年1月16日公開)
  • 雨期のネパール、地滑り頻発のポカラ—カトマンズルートを行く(2020年9月8日公開)
同じ分野の記事をさらにチェックする