
日本より早くワクチン接種が始まってコロナ収束の安堵感が支配的になっていたネパールで、第二波到来の気配が強まってきた。3月23日に発表された1日当たりの感染者数は188人で、22日の150人に続いて無視しがたい増加傾向となっている。発表された1日当たりの新規感染者数が150人以上となったは2月9日以来42日ぶり。180人を上回ったのは1月28日以来だ。
ネパールに先んじて、インドで第二波が猛威を振るっている。23日のインド当局の発表によれば、インドの直近24時間の新規感染者数は4万人を超えた。このように国境の三方を接する隣国インドで最近数週間にわたって改めて感染拡大がみられていることを受け、ネパール政府も再び警戒を強め始めている。21日、ネパールの保健人口省は全国を対象にして、集会やデモ行進、セミナー、会議等といった、人が集合する活動を行わないよう、また、ソーシャルディスタンシングや手指消毒、マスク着用を徹底することといった従来からの感染予防策を講じるよう改めて要請している。さらに、インド国境の入国地点において発熱のある入国者に対しマラリアのRDTテストと可能な限りの新型コロナウイルス抗原テストを実施するようにも、指示を出している。
発表されているところによると、ネパールでは3月18日までで、1回目のワクチン接種を終えたのは、人口の5.6%にあたる約167万人。
【ネパールとインドの関係とコロナ感染拡大については、以下の特集記事に詳述されています】