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エベレストは8848.86メートルに ネパールが初計測

ネパールのヒマラヤ山脈空撮
(ヒマラヤ山脈の空撮写真。イメージ写真として一部を加工してあります。)

再計測のきっかけは地震だった。2015年4月25日にネパールを襲った大地震。現地報道によれば、それによってカトマンズの様々な地点の標高に変化が生じたという※1。また、カトマンズ盆地も南に約1.5メートル移動したとされる※2。日本の国土地理院に相当するネパールの測量部門がエベレスト標高計測に関連して設置したウェブサイト(http://www.dos.gov.np/everest/workshop.html)には次のような説明がある。

「2015年4月25日の壊滅的な巨大地震以後、エベレストの標高は、探検隊、科学者、調査員にとってだけでなく、世界全体にとって注目の話題となった。」※3

こうして、ネパールと中国との国境となっている世界最高地点の現在の標高を確定すべく、両国による再計測が行われた。それぞれが別に計測を行った上で、2020年12月8日に共同で発表を行った。その結果は、8848.86メートル。従来からエベレストの標高は8848メートルとして知られていたため、センチメートル単位での変化となった。

今回の計測に向けた準備段階でネパールの担当部署は国際専門家会議を設置し、それには、イタリア、アメリカ、スイス、ニュージーランド、日本、インド、中国からの専門家たちが参加している。

エベレストの標高計測と発表に至る過程は現地メディアの注目を集め、プロセスがどこまで進んだかといったことも度々報道されてきていた。

地表の最高地点は標高何メートルなのか。それ自体が多くの人の興味を引く話題であることは確かだが、ネパール国内で大きく取り上げられたのには、ネパールによる測量は今回が初めてであるという理由もあったようだ。

現地メディアのゴルカパットラが12月8日に報じたところによれば、「ネパールが公式に表記している8848メートルの高さは、インドが1954年に計測したものだ。ネパールは現在までこれを公認してきたのである。同様に、1999年にアメリカが、そして2005年に中国がエベレストの標高を計測した。結果はそれぞれ異なるものだった。アメリカの測量は標高8850メートルとしたが、中国が実施した測量では8844メートルであった。中国が行った計測では積雪を除いた岩石部分のみが高さとされていた。今回は積雪部分も含んでエベレストの測量が行われたものである」。

コロナ前は登山者による渋滞が話題になっていたエベレスト。少し高くなったことが発表されたことで、コロナ後のエベレスト挑戦を心待ちにする登山家たちの気持ちもさらに高まったことだろう。

※1 https://gorkhapatraonline.com/mainnews/2020-12-08-27910

※2 https://www.onlinekhabar.com/2020/12/914364

※3 翻訳は当サイトによる。原文は次のとおり。”After the devastating mega earthquake in April 25, 2015, the height of Mt. Everest is the subject of interest not only for the expedition, scientist and researcher but also for the whole world.”

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