ネパール国内の報道によると、9月1日(火)に国際線フライトを通常運行を条件付きで再開させることが、8月20日(木)に閣議決定された。これについて文章での発表は8月23日午前10時の時点まで確認できていないが、ネパール政府報道官が語ったと21日(金)に複数のメディアが伝えている。
それによると、対象となる相手国(都市)、国籍者が限定されており、一日あたりの到着人数も500人までに制限されるという。発着が許可される相手国は、コロナウイルスのRT-PCRテストを容易に受けることができる国々(マレーシア、U.A.E.、韓国、日本、タイ、香港、アメリカ、カナダ、中国よろびヨーロッパ諸国)とされている。搭乗希望者には搭乗前72時間以内のPCRテストの陰性結果の提出等が義務付けられており、万が一いずれかの航空会社が必要書類を提出できない乗客の搭乗を許可してネパールに到着した場合には、その乗客が隔離生活を送るための全ての費用を航空会社が負担することになる、とされている。PCRテスト陰性結果をもって到着した乗客は、14日間自宅隔離生活を送る誓約書を提出することで各自宅へ向かうことが許可される。
PCRテストを用意に受けられない国々(サウジアラビア、クウェート、カタール等)からネパールへの帰国を希望するネパール人のためには、引き続きチャーター便が用意されるという。そして、ネパール到着後最低7日間カトマンズのホテルにて隔離生活を送ることが義務付けられる。費用は基本的に自己負担となる。
ネパール国籍者を除いては、外交官や大使館・領事館職員、国連職員、開発援助関連の人員に限られており、今回の国際線フライト再開は基本的にはネパール帰国者希望者のためのものという性格のものとなっている。
ネパールでは新型コロナウイルス感染予予防対策として3月22日から国際線フライトが停止されていた。一度は8月17日の再開が決定されたものの、その後の国内の感染拡大を受け、再度8月31日までのフライト停止期間延長が発表されていた。8月22日までで、ネパール国内の累計感染者数は31,117人。死者146人。この1週間は1日当たり平均728人の感染が確認されている。外務省のホームページによれば、2018年10月1日時点でのネパール在留邦人数は1,203人。