
新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が続いてきたネパールでは10日、直近24時間以内に1,369人の新たな感染者が確認された。同国の保健人口省が発表した。昨日より1,032人少なかった。新規感染者数の前日比は4日ぶりに減少に転じた。この陽性者数にも、SMSやE-mailで寄せられた迅速抗原検査の結果が含まれている。1週間前の同じ曜日と比較すると新規感染者数は1,806人少なく、56.9%減少した。
今日のPCRテスト実施数は全国で8,880件で、そのうち1,013の陽性が確認された。陽性率は前日から4.6ポイント低下して11.4%となっている。抗原検査(SMS等で寄せられた迅速抗原検査の結果を含む)の陽性率は、昨日から0.3ポイント下がって11.9%だった。両方を合わせた検査総数に対する陽性率は、昨日に比べて3.2ポイント低くなり、11.5%である。1週間前の同じ曜日に対して13.7ポイント低く、2週間前の同じ曜日に対しても25.3ポイント低くなっている。
全国の療養中の人の数は、前日から1,237人減って2万9,004人。現在療養中の人のうち、入院(施設内療養)中の人の数は1,074人で、前日から50人減少している。ICUで治療中の人の数は17人減って225人となった。人工呼吸器を使用している人の数は昨日から10人減って32人。12人の死亡が報告された。
昨日急増したカトマンズ郡で今日はまた急激な減少
新規感染者が最も多く確認されたのは今日も首都のカトマンズ郡だったが、その数は昨日より655人少ない235人。昨日の約4分の1になった。1週間前の同じ曜日には1,509人の新規感染が確認されており、84.4%の減少となった。
カトマンズ郡に隣接するラリトプル郡では、全国で2番目に多い64人の新規感染が確認された。
バクタプル郡では30人の陽性が確認され、ジャパ郡と同数の全国8番目の多さだった。バクタプル郡では、1日に確認される新規感染者の数は6日連続で50人を下回っている。
今日は、カトマンズ、バクタプル、ラリトプルの三郡からなるカトマンズ盆地で確認された感染者数が新規感染者全体のうちに占める割合は24.0%だった。カトマンズ郡の現在療養中の人の数は昨日から551人減少して7,170人。ラリトプル郡の療養中の人の数は73人減って3,431人。バクタプル郡の療養者の数も減少し、前日比-1,055人の1,464人となった。
カトマンズ盆地内の10日午後2時の時点での一般病床使用率は17.1%(129/753床)。高度治療室(HDU)使用率は33.1%(267/807床)。集中治療室(ICU)使用率は36.1%(100/277床)、人工呼吸器使用率は10.7%(20/187台)となっている。トータルの病床使用率は昨日から1.3ポイント下がって27.0%。

ついにPCR陽性率1桁の州も出現
この日、全国で3番目に多くの新規感染者が確認されたのは、56人の感染が報告されたカスキ郡だった。4番目に多かったのはモラン郡で50人。5番目に多かったのは、ネパール中部の山間部にあるラムジュン郡で、45人だった。
今日50人以上の新規感染者が確認されたのは、4つの郡だった。
各州ごとのPCRテストの陽性者率は以下のとおり。ついに二つの州で1桁となった。(抗原検査の州ごとのデータは公表されていない。)
州名 | 陽性率(陽性数/検査数) |
---|---|
第1州 | 19.0% (100/527) |
マデス州 | 9.9% (16/161) |
バグマティ州 | 9.5% (719/7,583) |
ガンダキ州 | 32.6% (95/291) |
ルンビニ州 | 20.9% (33/158) |
カルナリ州 | 42.9% (3/7) |
極西州 | 30.7% (47/153) |