
新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が続くネパールでは30日、直近24時間以内に3,540人の新たな感染者が確認された。同国の保健人口省が発表した。昨日に比べて27.8%にあたる1,364人少なくなった。先週の同じ曜日と比較すると2,922人少く、45.2%の減少。5日連続で前日比に対する減少が続いている。これより前に新規陽性者数が4,000人より少なかったのは、1月13日で3,553人だった。
今日のPCRテスト実施数は全国で9,910件で、そのうち3,049の陽性が確認された。陽性率は前日から2.1ポイント減少して30.8%となっている。抗原検査の陽性率は、昨日から20.4ポイント下がって15.2%となった。両方を合わせた検査総数に対する陽性率は、昨日に比べて6.7ポイント低い27.0%である。1週間前の同じ曜日に対して10.1ポイント低く、2週間前の同じ曜日に対しても5.8ポイント低くなっている。2週間前の陽性率を下回るのはオミクロン株の感染拡大が始まってから初めてのこと。
カトマンズ郡では1週間前比57%減 ラリト、バクタでは前日比微増
新規感染者が最も多く確認されたのは今日も首都のカトマンズ郡で、昨日より172人少ない1,232人。1週間前の同じ曜日には2,868人の新規感染が確認されており、その時に比べて57.0%減少している。
カトマンズ郡に隣接するラリトプル郡では379人の新規感染が確認され、昨日より74人多くなった。全国で2番目に多い数字となったものの、1週間前の同じ曜日の63.0%にとどまっている。
バクタプル郡では167人の陽性が確認された。これは前日よりも56人多い数字で、全国で4番目に多い数字となった。
引き続き、カトマンズ、バクタプル、ラリトプルの三郡からなるカトマンズ盆地で確認される感染者数が顕著であり、昨日まで減少を続けていた、新規感染者全体のうちこの3郡の感染者が占める割合は50.2%へと再び上昇した。カトマンズ郡の現在療養中の人の数は昨日から1,875人減少して3万5,159人。ラリトプル郡の療養中の人の数は55人減って1万70人となった。バクタプル郡の療養者の数も減少し、前日比-23人の5,582人となった。
カトマンズ盆地内の30日午後2時の時点での一般病床使用率は31.9%(240/753床)。高度治療室(HDU)使用率は54.2%(425/784床)。集中治療室(ICU)使用率は45.2%(123/272床)、人工呼吸器使用率は16.6%(31/187台)となっている。これで、トータルの病床使用率は43.6%となった。

ガンダキ州ではPCR陽性率64% 全国の死者は追加分込みで32人
この日、全国で3番目に多くの新規感染者が確認されたのは、ネパール中部のカスキ郡で186人。5番目に多かったのはネパール東部のモラン郡で117人だった。
この他に50人以上の新規感染が確認されたのは、東から順に、ジャパ郡の74人、スンサリ郡の58人、バンケ郡の59人、カイラリ郡の110人。今日50人以上の新規感染者が確認されたのは合計9郡だった。
各州ごとのPCRテストの陽性者率は以下のとおり。(抗原検査の州ごとのデータは公表されていない。)
州名 | 陽性率(陽性数/検査数) |
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第1州 | 34.6% (223/645) |
マデス州 | 43.0% (40/93) |
バグマティ州 | 28.1% (2,313/8,233) |
ガンダキ州 | 64.4% (179/278) |
ルンビニ州 | 35.3% (130/368) |
カルナリ州 | 0% (0/0) |
極西州 | 56.0% (164/293) |
全国の療養中の人の数は、前日から3,330人減って8万3,999人。現在療養中の人のうち、入院(施設内療養)中の人の数は1,630人で、前日から63人減少している。ICUで治療中の人の数は1人減って285人となった。人工呼吸器を使用している人の数は前日から4人増えて51人。
死亡者の数は32人と発表された。これには、シュリ・ビレンドラ病院から遅れて報告された12人と最近4日間に死亡した20人を合わせた数だという。ネパールの保健当局は今日の日付で、新型コロナウイルスの検査を行っている諸機関に対し、これまでに報告がなされていない検査結果を報告するよう求める文書を発出している。