
新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が顕著なネパールでは25日、直近24時間以内に1万2,008人の新たな感染者を確認された。同国の保健人口省が発表した。これは1月20日(木)の1万2,338に続いて過去2番目の多さである。昨日に比べると1,689人多く、先週の同じ曜日と比較すると、1,750人多い。17.1%の増加となっている。
今日のPCRテスト実施数は全国で1万8,103件で、そのうち9,432の陽性が確認された。陽性率は前日から3.7ポイント上昇して52.1%となっている。昨日49.8%に達していた抗原検査の今日の陽性率は33.0%だった。両方を合わせた検査総数に対する陽性率は46.3%である。1週間前の同じ曜日に対して1.4ポイント、 2週間前の同じ曜日に対しては30ポイント高くなっている。2週間で新規感染者数は4.9倍、陽性率は2.8倍になっている。
カトマンズ盆地では100人に1人以上が療養中か
新規感染者が最も多いのは首都のカトマンズ郡で、前日より1,241人多い4,875人。1週間前の同じ曜日の新規感染者数に対しては21.8%増加、2週間前の同じ曜日に対しては5.0倍になっている。
カトマンズ郡に隣接するラリトプル郡では782人、バクタプル郡では515人の陽性が確認されており、それぞれ全国で2番目と3番目に多い新規感染者数となった。
引き続きカトマンズ、バクタプル、ラリトプルの三郡からなるカトマンズ盆地での感染拡大が他の場所に比べて顕著に数字に表れる傾向が続いており、今日確認された新規感染者全体のうちこの3郡の感染者が占める割合は51.4%となっている。カトマンズ郡の現在療養中の人の数は4万1,633人、ラリトプル郡の療養中の人の数は9,688人、バクタプル郡の療養者の数は5,581人に達している。
この3郡の正確な総人口は不明だが最大でも500万人との推定が語られたことがある。それに基づいて計算すれば、100人に1人以上の割合で現在療養中だということになる。
カトマンズ盆地内の25日午後2時の時点での一般病床使用率は43.2%(325/753床)。高度治療室(HDU)使用率は2.7ポイント上昇して61.4%(446/727床)。集中治療室(ICU)使用率は前日から1.6ポイント上昇して36.8%(92/250床)、人工呼吸器使用率は0.6ポイント増加して15.3%(27/177台)となっている。これで、トータルの病床使用率は49.9%となった。

カルナリ州でPCR陽性率85%
この日、全国で4番目に多くの新規感染者が確認されたのは、ネパール東部の中心都市ビラトナガル市があるモラン郡。442人の陽性が確認されている。ポカラ市のあるネパール中部のカスキ郡では、全国で5番目に多い311人の感染が確認された。
この他50人以上の新規感染が確認されたのは、東から順に、ジャパ郡の167人、スンサリ郡の291人、カブレパランチョーク郡の212人、マクワンプル郡の106人、ヌワコート郡の60人、チトワン郡の150人、ルーパンデヒ郡の223人、ダン郡の67人、バンケ郡の121人、カイラリ郡の167人、カンチャンプル郡の59人。この日50人以上の新規感染者が確認されたのは合計16郡に上った。
各州ごとのPCRテストの陽性者率は以下のとおり。ネパール西部のカルナリ州と中部のガンダキ州で高い陽性率となった。カルナリ州では、検査数が少ないものの、陽性率は85%に上っている。(抗原検査の州ごとのデータは公表されていない。)
州名 | 陽性率(陽性数/検査数) |
---|---|
第1州 | 38.4% (860/2,238) |
マデス州 | 31.4% (87/277) |
バグマティ州 | 53.6% (7,386/13,769) |
ガンダキ州 | 64.8% (386/596) |
ルンビニ州 | 55.5% (461/830) |
カルナリ州 | 85% (51/60) |
極西州 | 60.4% (201/333) |
全国の療養中の人の数は、前日から6,384人増えて8万8,934人。そのうち、入院(施設内療養)中の人の数は1,817人で、前日から46人増加している。ICUで治療中の人の数は7人増えて245人となった。人工呼吸器を使用している人の数は前日から1人増えて44人。8人の死亡が確認されている。