
新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が顕著なネパールでは24日、保健人口省が直近24時間以内に確認した新たな感染者の数は1万319人だった。同省が発表した。ネパールでは昨日、6日ぶりに1万人を下回っていたが、検査数の増加と共に再び1万人を上回った。昨日に比べると3,857人多く、先週の同じ曜日と比較すると、3,585人多い。53%の増加率となっている。
今日のPCRテスト実施数は全国で1万6,654件で、そのうち8,054の陽性が確認された。陽性率は前日から6.5ポイント上昇して48.4%となっている。抗原検査の陽性率は28.5ポイント上昇して、49.8%に達した。両方を合わせた検査総数に対する陽性率は48.7%である。1週間前の同じ曜日に対して10.2ポイント、 2週間前の同じ曜日に対して36ポイント高く、2週間で陽性率が3.8倍になったことになる。
カトマンズで2週間前の5.4倍、チトワンでは先週の4.4倍
新規感染者が最も多いのは首都のカトマンズ郡で、前日より766人多い3,634人。1週間前の同じ曜日の新規感染者数に対しては19.0%増加、2週間前の同じ曜日に対しては5.4倍になっている。
今日の新規感染者数が2番目に多かったのは、チトワン郡で790人。南部平野に位置する郡だが、感染拡大が著しいカトマンズ盆地と同じ州に属している。1週間前の同じ曜日に対して4.4倍に膨れ上がった。
カトマンズ郡に隣接するラリトプル郡では587人、バクタプル郡では455人の陽性が確認されており、それぞれ全国で3番目と4番目に多い新規感染者数となった。
引き続きカトマンズ、バクタプル、ラリトプルの三郡からなるカトマンズ盆地での感染拡大が他の場所に比べて顕著に数字に表れる傾向が続くが、今日確認された新規感染者全体のうちこの3郡が占める割合は41.7%となっている。カトマンズ郡の現在療養中の人の数は3万8,581人、ラリトプル郡でも療養中の人の数は9,051人、バクタプル郡の療養者の数は5,210人に達している。
カトマンズ盆地内に限ると、24日午後2時の時点での一般病床使用率は45.3%(341/753床)。高度治療室(HDU)使用率は4.3ポイント上昇して58.7%(427/727床)。集中治療室(ICU)使用率は前日から3ポイント上昇して35.2%(88/250床)、人工呼吸器使用率は1.2ポイント減少して14.7%(26/177台)となっている。これで、病床使用率は49.5%となった。

合計18郡で50人以上 極西州ではPCR陽性率70%以上
この日、全国で5番目に多くの新規感染者が確認されたのは、ポカラ市のあるネパール中部のカスキ郡。343人の感染が確認されている。
この他50人以上の新規感染が確認されたのは、東から順に、ジャパ郡の205人、モラン郡の146人、スンサリ郡の197人、ダヌサ郡の54人、カブレパランチョーク郡の102人、マクワンプル郡の121人、ヌワコート郡の70人、東ナワルパラシ郡の137人、タナフ郡の87人、バグルン郡の73人、ルーパンデヒ郡の171人、ダン郡の73人、カンチャンプル郡の55人。この日50人以上の新規感染者が確認されたのは合計18郡に上った。
各州ごとのPCRテストの陽性者率は以下のとおり。極西州で報告される新規感染者数は少ないが、陽性率は全国平均を遥かに上回る最高値となっている。(抗原検査の州ごとのデータは公表されていない。)
州名 | 陽性率(陽性数/検査数) |
---|---|
第1州 | 59.1% (528/894) |
マデス州 | 23.1% (92/399) |
バグマティ州 | 49.0% (6,601/13,459) |
ガンダキ州 | 39.7% (460/1,161) |
ルンビニ州 | 46.0% (284/618) |
カルナリ州 | 0% (0/0) |
極西州 | 72.4% (89/123) |
全国の療養中の人の数は、前日から5,510人増えて8万2,550人。そのうち、入院(施設内療養)中の人の数は1,771人で、前日から107人増加している。ICUで治療中の人の数は23人増えて238人となった。人工呼吸器を使用している人の数は前日から3人増えて43人。4人の死亡が確認されている。