
新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が顕著なネパールでは22日、保健人口省が直近24時間以内に確認した新たな感染者の数は1万254人だった。同省が発表した。1万人を超えるのは5日連続。昨日に比べて449人少ない数字となっている一方で、PCRテストの陽性率は56.8%に上り、過去最高を更新した。ネパールでは週末にあたる土曜日のこの日、PCRテストの件数は前日比-4,156件となっている。新規感染者の数を前の週の同じ曜日と比較すると、2.2倍になっており、5,618人多い人数となっている。
同省の統計によれば、今日のPCRテスト実施数は1万4,462件で、そのうち8,815の陽性が確認された。陽性率は前日に比べて9.4ポイント上昇し、過去最高となる56.8%に達した。これは、これまでの最高値に対しても4.2ポイントも多い値だ。抗原検査の陽性率は、35.7%だった。抗原検査を含めた全検査の陽性率は50.8%で、初めて50%を上回っている。
新規感染者が最も多いのは首都のカトマンズ郡で、前日から517人減少した3,762人。1週間前の同じ曜日の新規感染者数(362人)と比べると、10.4倍になっている。今日の新規感染者数が2番目に多かったのは、これまでと変わらずやはりカトマンズ郡に隣接するラリトプル郡で、1,110人。全国で3番目に多くの新規感染者が確認された郡はバクタプル郡で、434人。
カトマンズ、バクタプル、ラリトプルの三郡からなるカトマンズ盆地での感染拡大が引き続き顕著で、今日確認された新規感染者全体のうち51.7%を占めている。カトマンズ郡だけでも、現在療養中の人の数は3万人を超え、3万4,159人に達している。ラリトプル郡でも療養中の人の数は8,220人に達し、1万人に迫りつつある。

この日、全国で4番目に多くの新規感染者が確認されたのは、ネパール中部のカスキ郡で400人。5番目に多かったのは、ネパール東部のモラン郡で273人。
この他50人以上の新規感染が確認されたのは、東から順に、ジャパ郡の64人、スンサリ郡の212人、サプタリ郡の55人、カブレパランチョーク郡の101人、マクワンプル郡の147人、チトワン郡の153人、ルーパンデヒ郡の149人、バンケ郡の148人、カイラリ郡の170人。
全国の療養中の人の数は、前日から7,488人増えて7万2,862人。そのうち、入院(施設内療養)中の人の数は1,601人で、前日から39人減少している。前日に比べて入院者数の数が減少したのは1月13日以来9日ぶり。一方で、ICUで治療中の人の数は16人増えて210人となった。人工呼吸器を使用している人の数は前日から2人増えて37人。16人の死亡が確認されている。これはオミクロン株の感染拡大が始まって以来最多の数字だ。
カトマンズ盆地内に限ると、22日午後2時の時点での一般病床使用率は44.0%(355/806床)。高度治療室(HDU)使用率は1.1ポイント上昇して54.7%(377/689床)。集中治療室(ICU)使用率は前日から5.7ポイント上昇して33.5%(76/227床)、人工呼吸器使用率は0.6ポイント上昇して15.3%(24/157台)となっている。
(※一部表現を改めました。)