
新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大が顕著なネパールでは20日、直近24時間以内に新たに1万2,338人の感染が確認された。ネパールの保健人口省が発表した。前日に比べて986人多い数字となっている。前の週の同じ曜日と比較すると、3.5倍で8,785人多くなっている。3日続けて1万人を超え、過去最多を更新している。
同省の統計によれば、今日のPCRテスト実施数は2万1,007件で、そのうち1万52の陽性が確認された。陽性率は前日に比べて4.7ポイント減少したものの、依然47.9%という極めて高い数字となっている。一方で、抗原検査の陽性率は前日からさらに上昇し、35.2%となった。
新規感染者が最も多いのは首都のカトマンズ郡で、前日から662人増加して5,001人。デルタ株が猛威を振るっていた第二波のピーク時よりも約1,500人多くなっており、初めて5,000人を上回った。昨日に続き、過去最多を更新している。1週間前の同じ曜日の新規感染者数(1,449人)と比べると、3.5倍になっている。

今日の新規感染者数が2番目に多かったのは、これまでと変わらずやはりカトマンズ郡に隣接するラリトプル郡で、1,130人。2日続けて1,000人を上回った。全国で3番目に多くの新規感染者が確認された郡はバクタプル郡で、850人。これら三郡からなるカトマンズ盆地での感染拡大が引き続き顕著で、今日確認された新規感染者全体のうち56.6%を占めている。この割合は、前日よりもさらに1ポイントほど上昇している。
カスキ郡では全国で4番目に多い366人の陽性が確認された。前日よりも11人くなっている。カスキ郡には、ネパール第二の都市として知られるポカラ市がある。全国5番目の多さとなったのは、モラン郡の326人。同郡には、ビラトナガル市やダマク市がある。
この他50人以上の新規感染が確認されたのは、東から順に、ジャパ郡の171人、スンサリ郡の298人、サプタリ郡の51人、ダヌサ郡の120人、カブレパランチョーク郡の187人、マクワンプル郡の116人、チトワン郡の115人、タナフ郡の56人、ルーパンデヒ郡の209人、ダン郡の52人、カイラリ郡の173人。
全国の療養中の人の数は、前日から9,399人増えて5万7,328人。そのうち、入院(施設内療養)中の人の数は1,492人で、前日から78人増加している。ICUで治療中の人の数は17人増えて186人となった。人工呼吸器を使用している人の数は前日から1人減って27人。4人の死亡が確認されている。
カトマンズ盆地内に限ると、20日午後2時の時点での一般病床使用率は41.4%(276/666床)。高度治療室(HDU)使用率は6.2ポイント上昇して52.4%(353/674床)。集中治療室(ICU)使用率は前日から0.5ポイント上昇して29.3%(63/215床)、人工呼吸器使用率は8.9%(14/157台)となっている。
(タイトルを変更しました。)