
新型コロナウイルスのオミクロン株によるとみられる感染拡大が顕著なネパールでは18日、直近24時間以内に新たに1万258人の感染が確認された。ネパールの保健人口省が発表した。前日に比べて3,524人も多く、1.52倍となっている。前の週の同じ曜日と比較すると、4.2倍で7,814人多くなっている。ネパールで1日に1万人を超える新規感染者が確認されるのは、初めてのこと。
同省の統計によれば、今日のPCRテスト実施数は1万7,872件で、そのうち8,730の陽性が確認された。陽性率は前日に比べて7.8ポイント上昇して48.8%に上っている。抗原検査の陽性率も前日から2.2ポイント上昇し、30.8%となっている。
新規感染者が最も多いのは首都のカトマンズ郡で、前日から1,061人増加して4,004人。昨年5月初めから半ばにかけてデルタ株が猛威を振るった第二波ピーク時の数を上回った。当時は一日に全国で9,000人以上の新規感染者が確認されていたが、そのうちカトマンズ郡では2,775~3,250人となっていた。今日の4,004人という数を1週間前の同じ曜日の新規感染者数と比べると、4.1倍になっている。

今日の新規感染者数が2番目に多かったのは、これまでと変わらずやはりカトマンズ郡に隣接するラリトプル郡で、975人。前日比22.6%の増加となった。全国で3番目に多くの新規感染者が確認された郡はバクタプル郡で、570人。前日比2.8倍となっている。カトマンズ盆地での感染拡大が引き続き顕著で、今日確認された新規感染者全体のうち45.3%を占めている。
モラン郡では全国で4番目に多い509人の陽性が確認された。前日から95%増加している。これに隣接するスンサリ郡でも前日の2.2倍となる310人の新規感染者が確認され、全国5番目の多さとなった。モラン郡にはビラトナガル市やダマク市、スンサリ郡にはダラン市やイタハリ市などがある。
この他50人以上の新規感染が確認されたのは、東から順に、ジャパ郡の159人。ダヌサ郡の81人、カブレパランチョーク郡の125人、マクワンプル郡の176人、ヌワコート郡の55人、チトワン郡の120人、東ナワルパラシ郡の75人、カスキ郡の287人、ルーパンデヒ郡の212人、カイラリ郡の181人、カンチャンプル郡の55人。
全国の療養中の人の数は、前日から8,167人増えて3万9,044人。そのうち、入院(施設内療養)中の人の数は1,218人で、前日から46人増加している。ICUで治療中の人の数は12人増えて151人となった。一方、人工呼吸器を使用している人は2人増えて、28人。1人の死亡が確認されている。
カトマンズ盆地内に限ると、18日午後2時の時点での一般病床使用率は36.7%(235/640床)。高度治療室(HDU)使用率は46.6%(326/700床)。集中治療室(ICU)使用率は前日から1.4ポイント上昇して28.8%(62/215床)、人工呼吸器使用率は3ポイント以上上昇して9.6%(15/157台)となっている。
(一部修正しました。)