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ネパールで全国規模の行動制限決定 2月12日まで25人までの人数制限 ワクチン接種や5日間の就業禁止等も  

新型コロナウイルス対策でネパールで行動規制
(2020年8月5日。全国ロックダウンが緩和された時のカトマンズ市内の様子)

ネパール政府は新型コロナウイルスのオミクロン株の国内における感染拡大を受けて、16日、全国的な行動規制を実施することを発表した。現地メディアが一斉に報じている。

36か条にわたる広範な内容で、違反者には罰則も適用されるものとなっている。今回発表された実施期間は2月12日土曜日(ネパールの暦で、マーグ月29日)まで。1月21日以降は、ホテルやレストランの利用にワクチン接種カードの提示が求められることになる。また、ホテルの宿泊客や国内線フライトの利用者には抗原検査が実施され、長距離移動をする旅行者の情報も危機管理センターに登録されることになった。外出時のマスクの着用も義務付けられている。新型コロナウイルス感染が疑われる症状がある人には、5日間の隔離生活を送ることも求められる内容となっている。

個々の人に関わりがあると思われる内容の詳細は以下のとおり。

  • いかなるものであっても、集会やデモ行進等、人が集まるイベントは、2月12日まで行わないものとする。
  • シンポジウムやセミナー、会議等はオンラインで行うようにし、実際に会って行うことが必要な場合には、以下の条件を満たすようにする。
    • 抗原検査[mfn]ここで言う「抗原検査」とは、保健人口省が承認した、あるいはリストに掲載した抗原検査、迅速抗原検査、もしくは迅速抗原検査(セルフテスト)のことを言う。[/mfn]で陰性が確認された人のみに出席を認める
    • 出席者上限を25人とする
    • 1月21日以降は、ワクチン接種を完了した人のみに出席を認める
  • 映画館やクラブ、ジムやスイミングプール、市場など人が集まるその他の活動・営業は2月12日まで行わないものとする。
  • 学校、大学、塾、トレーニングセンターなどを含め、教育機関は、2月12日までは対面授業を行わないものとし、オンラインその他の代替手段を用いることとする。
  • 学校の既に日程が組まれていた試験、人員採用試験、外国出稼ぎ労働者のための外国語試験、医療医学系の実地指導は感染予防策を施した上で実施する。
  • ショッピングモールやデパートその他すべての店舗において、一度に入場できるのは25人までとする。商品に不必要に触れることのないようにし、人との2mの間隔を保つ。マスク着用を義務付ける。こまめに石鹸と水で手を洗ったり消毒液を使用したりする。感染予防策を施す責任は、店舗運営者が担うものとする。
  • パーティ会場においては、収容人数の1/3もしくは50人のうち少ない方の数を上限とし、感染予防策をとるようにした上で、管轄する郡長官の事前の承認を得たものに関しては、宗教的・文化的・社会的その他のイベントの開催を認める。
  • スタジアムで有観客で行うスポーツの試合は、一度に収容人数の1/3に観客数を限るものとし、感染対策を施すものとする。主催者の費用負担にて、観客の中からランダムで抽出した人に抗原検査を行うこととする。1月21日以降は、ワクチン接種を完了した人のみに入場が認められる(ワクチン接種カードの提示が必要)。
  • 宗教、文化行事に関しては、50人以下の人数に限り、感染予防策を講じるものとする。
  • 上記のもの以外に25人を超える人数で行う必要のある事柄については、各郡長官の事前承認を得た上で、感染予防策を講じるものとする。
  • 公共交通機関については以下のとおりとする。
    • シート数より多く乗車させない
    • 全乗客にマスク着用を義務付ける
    • 車両出入り口及び車内に消毒液を設置する
    • 運転手と助手は、マスクとフェースシールドを着用しなければならない
    • 車両消毒を毎日実施する
    • マスクを着用しない人の乗車を拒否する
    • 長距離を移動する車両は、道中で追加の乗客を乗車させないようにし、出発地点から最終到着地まで運行する。乗客リストを郡の新型コロナウイルス危機管理センター(DCCMC)に提出する
    • 長距離を移動する公共交通機関は、可能な限り乗客に抗原検査を行う態勢を整える
  • 国内線フライトについては以下のとおりとする。
    • フライトスタッフ及び全乗客にマスクとフェースシールドの着用を義務付ける
    • 機内に消毒液を設置する
    • 各フライト後に機体と荷物の消毒を行う
    • チェックインカウンター、乗車場、待合室、バゲッジクレームカウンターにおいて人混みが生じないようにすると共に、感染予防策を講じる
    • 乗客に抗原検査を行った上で陰性が確認された場合にのみ搭乗を認める。費用は各航空会社が負担する。
  • オフィスや店舗などといった公共の場所では、消毒液の使用とマスクの着用を義務化する。マスク未着用の客に対しては、5ルピーでマスクを提供し、着用を拒む人に対しては入場を認めない。
  • ホテルとレストランは、以下のとおり感染予防策を施した上で営業することとする。
    • ホテルとレストランの利用者全員にマスクの着用を義務付ける
    • 利用者数は最大収容人数の半数までとし、2m以上の間隔を開ける
    • 消毒液を設置する
    • 定期的な消毒を実施する
    • マスク未着用の客に対しては、5ルピーでマスクを提供し、着用を拒む人に対しては入場を認めない。
    • 1月21日以降は、ワクチン接種を完了した人だけに入場を認める(ワクチン接種カードの提示が必要)。
    • チェックイン時もしくはチェックイン後24時間以内に宿泊客全員の抗原検査を行う。その後72時間ごとに抗原検査を行い、DCCMCに記録を提出する。
  • ハイウェイ沿いのホテルとレストランに関しては、上記のワクチン接種に関する項目は適用されない。その他の感染予防策を施した上で、人混みが生じないようにした上で営業する。
  • 全ての業種において、各会社は、顧客対応にあたる従業員に対して週2回の抗原検査を行い陰性が確認された場合にのみ就業させることとする。
  • 全ての業種において、新型コロナウイルス感染の症状が出ている人は5日間の隔離が義務付けられる。5日後に検査を行い陰性が確認された場合にのみ仕事への復帰を認める。
  • 各事業者は、可能な限りオンラインサービスを提供する。
  • 国立銀行は、すべての銀行と金融機関に対し、オンライン決済手続きを簡易化する。手数料等の事前払い・一括払いを望む場合にそうできるようにする。
  • 感染予防策を施した上で保健サービスの提供を続ける。
  • 市民は以下のとおり行う。
    • 感染予防策を徹底する
    • 外出時には必ずマスクを着用する。使用済みマスクは、捨てる前に、蓋のあるごみ箱かプラスチック製の袋に入れ、閉じた状態で5日間経過させる。
    • 家や公共の場所で唾を吐いたり使用済みマスクを捨てたりしない。
    • 外国からネパールに入国した人、または濃厚接触者に認定された人は、検査で陰性結果が出た後も最低5日間は自宅隔離を義務とする。
    • PCRテストのために検体を提出した後は、結果が出るまで外出や他者との接触を控える。
    • 地方自治体の施設で隔離中もしくは療養中の人を可能な限り援助する。
    • 感染予防策に違反している人について、郡政府や保健機関、自治体等の関係機関に通報する。
    • 自宅療養中の人は医療従事者と定期的に連絡を取るようにし、何らかの症状が現れた場合には直ちに近くの医療機関を受診する。
    • ネパール政府が定めたとおり、新型コロナウイルス用のワクチンを接種する。
  • ここに特記されていないいかなる業種・業態の企業・団体・工場であっても、すべての事業者は感染予防策を講じる。
  • この命令を守るのは全員の義務となる。この命令に違反し、または命令の実行を妨害する個人及び企業・団体は、伝染病法2020のとおりに罰せられる。

なお、ワクチンについて、保健人口省には、18歳以上の全員を対象として2022年4月13日(ネパール歴でチャイト月30日)までに接種を完了することが求められている。地方公共団体には、ワクチン接種を完了していない住民を特定してワクチン接種を促進するよう求められている。

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