
新型コロナウイルスのオミクロン株によるとみられる感染拡大が顕著なネパールでは14日、直近24時間以内に確認された感染者数が、前日に比べて一気に1,534人以上も多くなり、5,087人に達した。ネパールの保健人口省が発表した。1日の感染者数が5,000人を上回るのは昨年6月8日以来(5,153人)、7か月と6日ぶり。
同省の統計によれば、今日のPCRテスト実施数は1万3,474件で、そのうち4,204の陽性が確認された。陽性率は31.2%に上っている。前日に比べて3.3ポイント上昇した。抗原検査の陽性率は1.3ポイント減少し、12.4%となっている。(記事内の数字は小数点第二以下切り捨て。)
新規感染者が最も多いのは首都のカトマンズ郡で、1,913人。前日よりも464人多い。この日の新規感染者数が2番目に多かったのは、やはりカトマンズ郡に隣接するラリトプル郡で377人。こちらは前日比60人増だ。バクタプル郡では、陽性者の数として全国3番目の多さにあたる317人だが、前日の150人から倍増している。感染拡大が顕著となっているこのカトマンズ盆地三郡の合計新規感染者数は2,607人で、これは前日比36%増(691人)。引き続き、全体の50%以上をこの三郡の感染者数が占めている。
4番目に多かったのは、モラン郡で240人。これも前日の2.2倍の数だ。ポカラ市のあるカスキ郡では175人が確認された。
増加率で印象的なのは、スンサリ郡で、14日に確認された感染者数は141人。前日の35人から4倍増となっている。また、カトマンズ郡に近いカブレパランチョーク郡でも、前日比3.6倍の66人の感染が確認されている。
その他、この日50人以上の感染者が確認された郡は、東から順に、ジャパ郡67人(前日比+27人)、チトワン郡101人(前日比+35人)、マクワンプル郡74人(前日比+12人)、東ナワルパラシ郡55人(前日比+22)、ルーパンデヒ郡94人(前日比+32人)、カイラリ郡76人(前日比+23人)。
全国の療養中の人の数は、前日から3,895人増えて1万8,235人。そのうち、入院(施設内療養)中の人の数は944人で、前日から107人増加している。ICUで治療中の人の数は1人増えて111人となった。人工呼吸器を使用している人の数は前日から変わらず、25人。3人の死亡が確認されている。
カトマンズ盆地内に限ると、14日時点でのICU使用率は21.3%(46/215室)、人工呼吸器使用率は7.6%(12/157台)。