ネパールのワクチン接種事業を統括している保健人口省は28日、国内の8郡の12歳から17歳の児童を対象に同日から接種開始が予定されていたファイザー製ワクチン提供を延期すると発表した。ワクチンと一緒に届くはずだった注射器(0.3ml仕様)が到着しなかったことが原因だとしている。
児童を対象としてファイザー製ワクチンが提供される予定だったのは、カトマンズ郡、ラリトプル郡、バクタプル郡、カブレパランチョーク郡、チトワン郡、シンドゥリ郡、ダデルドゥッラ郡及びスルケット郡の8郡。
現地報道によると、コバックスを通じて届けられたワクチンは空路で到着したが、注射器は陸路でネパールに向かっているという。同省は、注射器の到着次第ワクチン接種を開始するとしている。
なお、現在ネパール政府は「毎日50万人接種」を目標に掲げて呼びかけを行っており、以下のワクチン接種は継続されている。
- モデルナ製(対象者:指定された57郡の12歳から17歳までの児童)
- ジョンソンエンドジョンソン製(対象者:外国へ渡航する18歳以上の人)
- シノファーム製(ベロセル。対象者:指定された郡の18歳以上の人)
- アストラゼネカ製(コビシールド。 対象者:指定された郡の18歳以上の人 )
保健人口省の統計によると、ネパールでは29日までにワクチン接種を完了したのは10,291,090人で、全人口の33.9%にあたる。