(※この記事は、記事公開日より約1か月前の出来事に関するものです。)
モンスーン期が過ぎて乾季が到来したはずのネパールで10月後半に降った大雨が、大災害をもたらした。
ネパール政府の災害危機管理ポータルが11月6日までにまとめた統計によれば、今回の水害によって被害が発生した郡の数は26に及び、合計の死者は120人、怪我人は44人に達した。加えて、28人が行方不明になると共に、179棟の建物が全壊もしくは半壊している。
特に被害が集中したのは、東部の第1州、極西部のスドゥルパスチム州。第1州は、広範囲に渡る洪水による大規模停電にも見舞われた。これはスンサリ郡のドゥハビという場所にある送電施設が浸水被害にあったためで、スンサリ郡の地元住民によれば40時間以上に渡って停電していたという。また、極西部に位置するバジャン郡でも洪水による被害が大きく、12人が死亡、216棟の家屋が全半壊している。最も多くの死者が出たのは第1州の山間部にあるパーツタル郡で、地滑りによって5人の子どもを含む31人が命を落としたとされている。
今年のモンスーン期間中の死者が136人だったことからすると、今回の水害の大きさが伺える。