
ネパール語の数字もデヴァナガリ文字で
合同会社アジア・パブリック・インフォメーションがお届けする、本気でネパール語を習得したい人のための解説ページ。今回は、ネパール語の数字について解説していきます。
これも、ただ覚えるだけといえば覚えるだけなのですが、やはり一定の規則性はあるのでその点の解説を加えていきたいと思います。
はじめに一言お伝えしておきたいと思いますが、数字はネパール語学習者にとって挑戦となる分野です。なぜなら、ネパール語では数字にもデヴァナガリ文字が使用され、私たちに馴染みのあるアラビア数字ではないからです。社会生活の中でアラビア数字も併用されてはいますが、引き続き様々な場面でネパール語数字が必要とされています。
頑張って覚えていきましょう。
1から10まで
まずは、1から10まで。どの言語でもそうですが、まずはこれが基本となりますので、覚えてください。左にアラビア数字、真ん中にデヴァナガリ文字での数字、右に発音を書いてあります。
1 | १ | एक (ek) |
2 | २ | दुई (dui) |
3 | ३ | तिन (tin) |
4 | ४ | चार (cha-r) |
5 | ५ | पाँच (pa-nch) |
6 | ६ | छ (chha) |
7 | ७ | सात (sa-t) |
8 | ८ | आठ (a-th) |
9 | ९ | नौ (nau) |
10 | १० | दस (das) |
日本人が発音する時に伝わりにくいのは、४(4)と६(6)の違いです。
「४」は「चार」なので、無気音ですが、「६」は「छ」で有気音です。この違いをしっかり意識して発音しないと、多くの場合、「छ」と言っているつもりでも「चार」と聞こえてしまいます。
読むときに間違えやすいのは、「३(3)」と「६(6)」です。左右対称のように見えますが、「६」は「छ」を省略して書いたものとしてとらえると、間違いにくくなるかと思います。
ちなみに、ヒンディー語では「६」は「छ」ではなく「छे」と発音されるようで、ネパールでもヒンディー語の影響が色濃い地域では、やはり「छे」と発音されることがあります。
また、「१(1)」と「९(9)」も見慣れたアラビア数字と逆向きになっていて間違いやすいポイントです。しっかり意識しておきましょう。
11から20まで
では、11から20までです。
11 | ११ | एघार (eghara) |
12 | १२ | बाह्र (ba-hra) |
13 | १३ | तेह्र (tehra) |
14 | १४ | चौध (chaudha) |
15 | १५ | पन्ध्र (pandhra) |
16 | १६ | सोह्र (sohra) |
17 | १७ | सत्र (satra) |
18 | १८ | अठार (athara) |
19 | १९ | उन्नाइस (unnais) |
20 | २० | बीस (bis) |
२は単独では「दुई(dui)」という発音ですが、一の位が२(2)のときはなぜか「d」の音はどこにも残らず「बा(ba-)」の音になります。不思議ですね。これはこの後も変わりません。
さて、規則性が出てくるのはこの後ですので、ここまではとにかく暗記しましょう。
21から30まで
この辺から規則性が出てきますので、規則を捜しながら見て行ってください。
21 | २१ | एक्काइस(ekka-is) |
22 | २२ | बाइस (ba-is) |
23 | २३ | तेइस (teis) |
24 | २४ | चौबीस (chaubi-s) |
25 | २५ | पच्चीस (pacchi-s) |
26 | २६ | छब्बीस (chhabbi-s) |
27 | २७ | सत्ताइस (stta-is) |
28 | २८ | अट्ठाइस (atthais) |
29 | २९ | उनन्तीस (unanti-s) |
30 | ३० | तीस (ti-s) |
規則、見つけられたでしょうか?
まず最初に注意しないといけないのは、日本語とネパール語では数字の見方が異なるということです。
たとえば、21。日本語であれば、「20と1」という捉え方をしますね。そして、読み方はそのまま「にじゅういち」です。
しかし、ネパール語では逆に、「1と20」という捉え方をします。それで、読みは「एकबीस(ekbi-s)」。これがもっとくっついて「एक्काइस(ekkais)」になったのだ、と考えましょう。(表記としては長くなっていますが、発音はしやすくなっています。)
同じように、२२は「बा(२)」と「बीस(२०)」で「बाबीस(ba-bi-s)」であるところ、それがくっついて、「बाइस(ba-is)」という発音になります。
そして、最後一の位が9になると、その次の数字を借りてきます。つまり、「9と20」という組み合併せになるのではなく、「30」を借りてきます。そして、「उन्」あるいは「उनान्」という発音が先に来ます。「९(नौ,nau)」を反対から読んだような音ですね。このパターンは、ずっと同じです。
31から40まで
つづいて、30-40です。ますます規則が見えやすくなることと思います。
31 | ३१ | एकतीस (ekti-s) |
32 | ३२ | बत्तीस (batti-s) |
33 | ३३ | तेत्तीस (tetti-s) |
34 | ३४ | चौंतीस (chaunti-s) |
35 | ३५ | पैँतीस (painti-s) |
36 | ३६ | छत्तीस (chhatti-s) |
37 | ३७ | सैँतीस (sainti-s) |
38 | ३८ | अठतीस (athti-s) |
39 | ३९ | उनन्चालीस (unancha-li-s) |
40 | ४० | चालीस (cha-li-s) |
リズムがつかめてきたでしょうか?
41から50まで
では、41-50です。
41 | ४१ | एकचालीस (ekcha-li-s) |
42 | ४२ | बयालीस (baya-li-s) |
43 | ४३ | त्रिचालीस (tricha-i-s) |
44 | ४४ | चवालीस (chawa-li-s) |
45 | ४५ | पैँतालीस (painta-li-s) |
46 | ४६ | छयालीस (chhaya-li-s) |
47 | ४७ | सतचालीस (satcha-li-s) |
48 | ४८ | अठचालीस (athcha-li-s) |
49 | ४९ | उनन्चास (unancha-s), उनन्पचास(unanpacha-s) |
50 | ५० | पचास (pacha-s) |
43のところ、「त्रि(tri)」というのが出てきました。これは、「3」や「3つの」を意味するネパール語の単語で、他にもよく出てきます。
49のところ、通常は「उनन्चास」という発音が用いられますが、一部地方では「उनन्पचास」と発音されることもあるため、併記しておきました。ただ、正確には「उनन्चास」ですので、そちらで覚えることをお勧めいたします。
次回は、ネパール語の51~100までの数字の読み方や発音を解説いたします。
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