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ネパール語の数字(ゼロ、序数、ナンバープレート、電話番号、年号、「何百もの」)

合同会社アジア・パブリック・インフォメーションがお届けする、本気でネパール語を習得したい人のための解説ページ。今回は、合計3回にわたるネパール語の数字シリーズ最終回です。前回までで、1から1兆までのネパール語の数字がすべて読めるようになりました。でも、まだそれだけでは完成とは言えません。「0」や日常生活に欠かせない序数、電話番号、年号の読み方など、覚えないといけないことがまだあります。かなり上級者向けの内容もありますが、ここを乗り越えれば、あなたはもうネパール語数字マスターです。

それでは、始めましょう!

ネパール語の「ゼロ」

ネパール語のゼロはとても覚えやすいです。

० (शून्य)

と書きます。アラビア数字の「0」は、デヴァナガリ数字では「०」と書きます。縦長の丸をただの丸にした格好ですね。ネパール語の数字の中で一番覚えやすい数字だと思います。

もっとも、日常会話で「शुन्य」と発音されることはどちらかと言えば少なくなってきています。むしろ、英語の「zero」の方がよく使われている印象です。とはいえ、もちろん全く使用されないわけではありませんし、「無、何も無いさま」を意味する「शून्यता」という単語や、「無関心なさま」を意味する「भावशून्य」という単語の中にこの「शुन्य」が出てきます。これが「0」だと分かっていると、こういった単語の意味にも通じやすくなりますね。

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ネパールの電話番号を読み上げる

ネパールの電話番号は、ネパール語で読み上げる時には、基本的に2桁ごとのまとまりに区切って読み上げられます。1000を超える数字の読み方と共通していますね。

例えば、9812345678という携帯電話番号があるとします。※1これは、読む際に以下のように区切られます。区切りの部分を「/」で表しています。

98/12/34/56/78

そして、左から右へそれぞれを読み上げます。あえてカタカナで書くと「アンタンナッベ/バーラ/チョウンティース/チャッパンナ/アタッタル」となりますね。

ちなみに、携帯電話番号を表記する際に「-(ハイフン)」を入れる位置は、98に続く次の1文字の後です。つまり、上記の番号であれば、こうなります。

981-2345678

なお、日本ではハイフンを読む際に「の」と発音することがありますが、ネパールではそのような習慣はありません。ハイフンは全く無視されて数字だけが読み上げられます。

※1 ネパールの携帯番号はほぼすべて98から始まります。ごく一部97から始まるものもあります。また、発信者番号には98よりも前に「+977」が表示されますが、これはネパールの国番号です。

電話番号に「o」が含まれている場合

基本的な読み方は上述のとおりですが、「0」が含まれている電話番号の場合には少し注意が必要です。

というのは、ネパール語的には「0」が読み上げの区切りになりやすいからです。これは、「0」が邪魔になって二桁のまとまりを作りにくくなるからだと思われます。

例を挙げて説明しますね。次のような電話番号があるとします。

9801234567

これを、先ほどと同じように二桁ずつのまとまりとして区切って読もうとした時に、「98」に続く「0」の存在が邪魔になります。「01」が二桁の数字にならないからです。

それで、多くの場合、「0」は「0」だけで単独で発音されます。そしてその続きから二桁ずつに区切っていきます。それでは奇数になってしまいますので、都合の良い場所(多くの場合最後)を3桁の数字として扱います。例えば、次のような区切り方をします。

98/0/12/34/567

読み方をカタカタナで書くと、「アンタンナッベ/ゼロ/バーラ/チョンテーィス/パーツサェサトゥサッティ」ですね。(当ネパール語解説コーナーで強調しておりますとおり、カタカナの音はネパール語の発音に対応しません。ここでは区切り方とリズムを覚えるための参考としてご理解ください。)

では、次のような電話番号ではどうしたらよいでしょうか。

9801230456

「0」が二か所に出てきます。区切り方としては、以下のように幾つかの方法が考えられます。他にもあるかと思いますが、どれも間違いではありません。「0」が区切りになるということと、一つ一つの数字を読み上げるくらいなら3桁のまとまりにした方がしっくりくる、という点を覚えておきましょう。

98/0/12/30/456 (アンタンナッベ/ゼロ/バーラ/ティース/チャールサェ/チャッパンナ)

98/0/123/0/456 (アンタンナッベ/ゼロ/エクサェテイス/ゼロ/チャールサェチャッパンナ)

98/0/1/230/456 (アンタンナッベ/ゼロ/エク/ドゥイサェテイス/ゼロ/チャールサェチャッパンナ)

同じ数字が二つ以上続ている場合

同じ数字が二つ以上連続している電話番号も当然あります。その場合、ネパール語で読み上げている場合はそのままですが、「0」が連続している場合や、英語で読み上げている場合には少し変則的になります。

例えば、以下のような番号です。

9800112333

2つ連続している「00」は「zero zero」とはあまり読まれません。「Double Zero」と読まれます。そう、「ダブル」が使われることになるのです。3つ続いている「3」は、「Triple three」という事もできますし、ネパール語で「तीन्टा तिन(ティンタ ティン)」もしくは「तीन्टा three」と言われることも多いです。あるいは、「ティン ティン ティン」と連呼することもあります。英語とネパール語が混ざることにネィティブスピーカーはほとんど気を止めません。

とはいえ、この電話番号を例にとると、途中に中途半端に存在する「2」が気になります。それで、以下のような区切り方をする人もいることでしょう。

98/00/11/23/33

これなら、「アンタンナッベ/ダブルゼロ/ダブルワン/テイス/テッティース」とリズムよく読むことができます。

重要なのは、明確な規則ではなく、リズムよく読める読み方をするというところにあるようです。

ネパールの電話番号について豆知識

携帯電話の番号は10桁、固定電話の番号は市外局番(正確には、郡外局番)を除いて6桁です。市外局番は、カトマンズ盆地内は「01」ですが、それ以外は0を含めた3桁となっています。市外局番の最初の「0」が省略されて表記されることが多いので、実際に郡外に電話をかける時には自分で「0」を足すか、国番号の「+977」をダイヤルする必要があります。

そして、熱心なネパール語学習者にとっては少し悲しい事実かも知れませんが、電話番号を英語で読み上げるネパール人も増えています。英語教育が浸透して逆にネパール語の数字に弱い若年層が増えていることとが背景にあります。スマホなどのデバイスに表示される数字がアラビア数字であるということも影響しているのでしょう。また、英語では1つずつ読み上げることになるので、口頭で電話番号を伝えるときに間違いが少ないというメリットもあります。それで、実は電話番号は英語で十分通用します。とはいえ、引き続きネパール語数字での読み方も一般的ですので、ネパール語学習者としては覚えておくと役立つ場面が多くあるのは間違いないと言えるでしょう。

ネパールの街中で草を食むヤギ

ネパールのナンバープレートの読み方

ネパールでは、車両のナンバープレートは多くの場合4桁です。※2

この場合も、やはり2桁ずつに区切って読まれます。

例えば、「१२३४」であれば「バーラ/チョウンティース」、「९९११」は「ウナンサェ/エガーラ」と言った具合です。ただし、百を表す「सय」を入れても二桁ずつのまとまりに区切ることができますので、「バーラ サェ チョウンティース」と言ったように読まれることもあります。

ただし、日本語で使用される「イチ・ニ・サン・ヨン」ように数字を一つずつ読み上げる方法はほとんど用いられません。

※2 実際にはその上に車両が登録されている地域や時期を表す文字と数字が付いています。

ネパール語の序数

ネパール語で序数を表すときには、基本的に数字の後に次の一文字を追加します。それが、

「औं」

です。これで、「~番目」と序数を表せるようになります。

英語で「th」をつけるのに似ていますね。とはいえ、やはり例外もあります。

英語でも、「1th」、「2th」、「3th」という言い方はせず、「1st (first)」「2nd (second)」「3rd (third)」という例外的な形になっていますね。

ネパール語でも、この3つと共にもう少しだけ例外があります。すべて一桁の数字においてです。一覧表でご確認ください。

基の数字数字表記文字表記
1番目なしपहिलो
2番目なしदोस्रो
3番目なしतेस्रो
4番目なしचौथो
5番目५-औंपाँचौं
6番目६-औंछैटौं
7番目७-औंसातौं
8番目८-औंआठौं
9番目९-औंनवौं

表にあるとおり、5番目と7番目、8番目は基本の形ですね。それ以外が例外の形を取っています。

序数を数字表記した場合にも「औं」の文字が入ってきますので、実際の文章内では桁の小さな序数は文字表記の方が好まれる傾向にあります。数字と文字を一つのセットとして扱う時には、表中にあるように「-(ハイフン)」が用いられます。

10以上の序数は、基本の形で各数字の最後に「औं」をつけて発音するだけです。補足しておくと、例えば「101番目」を表す序数は「१०१-औं (एक सय एकौं)」です。「एक सय पहिलो」などとはなりませんので、覚えておきましょう。例外が適用されるのは、あくまで一桁の序数の場合のみです。

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ネパール語で年号を言う

年号の数字を読む場合は、3桁以上の年数であれば、「सय」を用います。4桁の年号で「हजार」を用いるのは、「10xx年」「20xx年」という場合のみです。

ここで、年号を言うために必要な幾つかの単語も覚える必要もあります。

ネパールでは、西暦と共に、ネパール歴(ヴィクラム歴)[mfn]西暦紀元より57年早くスタートしています。年始は4月15日頃にあたるバイサーク月1日です。したがって、西暦2020年6月はビクラム歴2077年にあたります。[/mfn]も使用されています。それで、どちらであるかを示す必要があります。何もつけないで表現された場合には、ネパール歴のことであることが多いです。そのネパール歴であれば数字の前に「वि.सं.(विक्रम संवत्)」、西暦であれば「सन्」あるいは「इ.सं.(इस्वी संवत्)」、西暦前であれば「ई.पू.(ईसा पूर्व)」をつけます。英語表記では、ネパール歴がBC、西暦がADで表されることが多いです。

そして、1年、2年という期間を言う場合の「年」は「वर्ष」という単語が使われますが、年号を言う時には「साल」という単語が使用されます。この単語は省略することもできます。

したがって、例えば西暦1234年は、「सन् १२३४ साल」と言います。数字部分の読み方は、「バーラ サェ チョウンティース」ですね。

年号ではないが、「何週間も、何か月も、何年も、何十年も、何世紀も」という言い方

さて、ここで、年号ではないですが、時間を表す数字と関連があるものとして、「何週間も、何か月も、何年も、何十年も、何世紀も」という表現をお伝えしておきたいと思います。週、月、年、十年(単位)、世紀を意味するそれぞれの単語に、「औं」をつけます。序数の時と共通してますね。

一覧表でご確認ください。

हप्ता何週間(にもわたる期間)हप्तौं
महिना何か月(にもわたる期間)महिनौं
वर्ष何年(にもわたる期間)वर्षौं
十年दशक何十年(にもわたる期間)दशकौं
世紀शताब्दी何世紀(にもわたる期間)शताब्दीयौं

「शताब्दीयौं」のみ「य」が入っていて少し例外的な形ですね。ですが、これは母音が二つ続くことを嫌うネパール語の性質によるものです。慣れてくれば、この方が発音しやすくなってくることでしょう。

ネパール語の「何百、何千、何十万、何千万、何十億もの」

ネパール語で「何百、何千」といった強調表現は何と言うのでしょうか。これが、数字シリーズ最後のテーマです。とはいえ、すでにここまでのことを理解して来られた方にとっては何も難しいことはありません。

方法は、ずばり、百、千、十万、千万、十億、千億を意味するそれぞれの数字の後ろに次の文字を追加する、です。はい、

「औं」

また、これです。序数のとき、また長期間の表現の仕方と共通していますね。

一覧表をご覧ください。

सय何百सयौं
हजार何千हजारौं
十万लाख何十万लाखौं
千万करोड何千万करोडौं
十億अरब何十億अरबौं
千億खरब何千億खरबौं

今回は例外的な形が出てきていませんね。どうして「何万」や「何百万」、「何億」や「何百億」が抜けているんだろう、と疑問に思われた方は、どうぞこちらの記事「ネパール語の数字(100より大きい数字)」をご覧ください。

この形をつかって、「何十万ルピーもつかってしまった」といった表現が可能になります。その場合、「何十万ルピー」の部分は、

 लाखौं रुपैयाँ

というような言い方をします。(「रुपैयाँ」は、「ルピー」のこと。)

数字の大きさを強調する方法

表中の単語を繰り返したり重ねて使ったりして、さらなる強調表現を作ることもできます。

同じ単語を二度繰り返して、लाखौं लाख と言ったり、別の単語を重ねて

अरबौं खरबौं ताराहरू

といったように使えます。(「ताराहरू」は、星のこと。)

同じ単位を繰り返す時には、2番目には「औं」が付かないということも覚えておきましょう。これは、「何十万もの何十万もの」という繰り返しではなく、「何十万もの十万」という形をとるためです。

反対に、別の単語を重ねる時には両方ともに「औं」の付いた表現になります。この場合は、「何百万、何千万もの」といったような使い方です。(ネパール語の字義的には、「何十万、何千万もの」と言った表現になりますね。)

序数なのか、強調表現なのかを見分ける

最後に一つだけ触れておかなければいけません。それは、すでにお気づきの方もおられるかと思いますが、「百番目」を表す「सयौं」と、「何百もの」という強調表現である「सयौं」が同じ形になっていることです。

では、混乱はないのでしょうか。

ない、言っていいでしょう。

例えば、母親がなかなか言うことを聞かない子どもに怒って「सयौं पटक भनिसकेँ!」と言ったとします。「पटक」は「回」、「भनिसकेँ」は「言った」という単語です。つまり、「सयौं回言ったでしょ!」と言っているわけです。では、これは「100回目」なのでしょうか、「何百回」という強調表現でしょうか。強調表現ですね。

もし「100回目」なのであれば、「これで100回目ですよ!」(「यो सयौं चोटी हो!」)と言ったように、強調の置き方の異なる表現が使われます。

このように、文脈で見分けることができますね。

もちろん、こういったところまで瞬時に聞き分けていくのは上級者向けですが、将来のために頭の片隅に置いておかれると良いかと思います。

まとめ

それでは、このページのまとめです。

  • 「०」は「zero」でもOK。でも「शून्य」も覚えておこう
  • 電話番号は2桁ずつに区切って読む。でも「0」があったらそこが区切りになりやすい
  • ナンバープレートも基本は2桁区切り
  • 序数は末尾に「औं」
  • 3桁以上の年号は「सय」で区切る
  • 数字でも期間でも、強調表現は末尾に「औं」

次回は、文法解説に入っていきましょう。

(内容を一部修正しました。)

(※当サイトを運営する合同会社アジア・パブリック・インフォメーションは、ネパール語翻訳のご依頼も承っております。詳しくは、弊社公式ホームページをご覧ください。)

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