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【インドコラム】インドであなたの健康を守るために

インドのクリニックの様子
(インドのクリニックの様子)

インドであなたの健康を守るために

海外旅行、海外に移住するにあたってヘルスケア(健康管理)を現地でどう行なっていくか、現地の医療状況を把握しておくことは大切ですよね。緊急事態が発生してからでは冷静な判断や正確な情報を得るのが難しい場合が少なくありません。インドでかかりやすい病気から、インドの医療事情、渡航前の予防接種などについて説明していきます。

(※編集部注記:新型コロナ感染拡大を受け、筆者はこの記事をインド国外で執筆しました。この記事はインド滞在中に見聞きしたことを基に、出国後に書かれたものです。)

インドでかかりやすい病気と予防策

食中毒

都市部、農村部を問わずインドはまだ衛生についての知識はそれほど高くありません。レストランで出される水や氷、飲み物、ストリートフードなどの食べ物を介して消化器感染症になってしまう外国人は最も多いと思われます。下痢や腹痛がおもな症状ですが、血便や発熱をともなったり、嘔吐、食欲不振などの症状もあります。

感染対策として流水と石けんを使った手洗いやサニタイザーの使用、衛生的ではない食品への注意が必要です。インドでは一つの水のボトルをみんなで回し飲む習慣があるため、マイウォーターボトルを携帯しておくことも手かもしれません。私自身以前に購入したペットボトルが既に空いている、異臭がするという経験もありました。口に取り入れる物には細心の注意が必要です。

デング熱、デング出血熱

蚊に刺されることによってかかる感染症。モンスーン期(6〜9月)になると増えてくる蚊と同時に流行する病気です。典型的な症状には、頭痛、眼の奥の痛み、関節痛、筋肉痛などが見られます。予防策としては肌の露出を控えた服装や虫除けスプレーを使い蚊に刺されないようにすること。

私の妻は2年連続でこのデング熱にかかっています。全身の疲れや発熱、食欲不振のため初めは風邪をひいたのかと思いましたが回復せず近くのクリニックへ、注射と薬をもらい1週間くらいで良くなりました。もし症状が出たなら重症化する前に医療機関に行くことをお勧めします。

熱中症

インドの夏(3〜5月)はとにかく暑く湿度もあるため容易に熱中症になってしまいます。こまめに水分補給、帽子や日傘、暑い時は無理をしないなどが必要です。汗をたくさんかくことによって体内の水分と塩分が不足し脱水症になりさまざまな症状を誘発します。水分補給にはあわせて塩分補給もできるスポーツドリンクがおすすめです。現地のインドの人たちも夏場にはライムジュース(ライムを絞り塩と砂糖を混ぜ合わせたもの)をよく飲みます。カフェインが含まれる飲料は利尿作用があるため飲み過ぎには注意が必要です。

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インドの病院

クリニック(診療所)

一般的にどこでもある民営の外来患者を受け持つ小さな医療施設です。一つの空間を処置室、診察室、待合室にカーテンやパーテーションで区切っているイメージです。だいたい医師一人に看護師さんが数人体制ですが、ほとんどのサリーを着た看護師さんは英語が話せません。医師は英語ができるためコミュニケーションの問題はないでしょう。医療費も安いため、いつも待合室は多くの患者さんでいっぱいです。血液の検査なども可能で、採血後には検査病院に送られて数時間後には結果を知ることができます。残念ながら開院時間は日中から夕方までが多く、夜の時間帯の診察は困難なため急患には向きません。外国人でも丁寧に対応してくれるため、医師が処方する薬が必要な際は利用していきます。

総合病院

インドでは公立病院よりも私立病院の方が医療レベルが高いと認知されています。都市部にある私立病院の総合病院は24時間診察対応可能、もちろん英語対応可能です!診察前にデポジット(預かり金)を払う必要もあり、全体的に医療費は安くはありません。コロナ禍のインドの病院の状況について様々な報道もなされていますが、近年の大規模な緊急事態を除けば先進国の医療に届かないまでも十分な医療を受けられます。最新の医療機器を揃えている病院や海外で医療経験のあるお医者さんもいます。何度かお見舞いで病室を訪れたことがありますが、室内は衛生的で個室もあります。

インドに来る前にできること

インドを訪問前の人によく聞かれる質問は「予防接種を受けて行った方がいいですか?」
確かに初めての異国の地に行く時には悩ましい点ですよね。

ちなみに外務省のサイト情報によると、“インド入国にあたり日本人に義務づけられている予防接種はありません。”(2021年7月現在)となっています。ですが成人、小児に受けることを勧めている予防接種についての説明もなされています。同サイト内には主要都市の24時間対応の私立総合病院のリストと連絡先が載せられているのに加えて、インド訪問時の健康管理の注意点が詳細に記述してあります。渡航前には一読することをお勧めします。

外務省 世界の医療事情 インド

厚生労働省検疫所FORTHホームページ

海外旅行傷害保険の中にはさまざまな補償に加えて、現地での病院の手配や通訳のサポートがあります。海外旅行初心者には心強いサポートですね。

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まとめ

インドの病院に行くことを怖がる必要はありません。健康管理については「日本の当たり前が通用しない」ことが多々あるため常に用心すべきです。インドのストリートフードを食べてはいけないとは言いません。でも先にも述べましたが、レストランで出される水や氷なら大丈夫だろう…日本でもよく飲むジュースだから安心…ちょっと疑わしいが勧められたので食べた…結果何日も寝込むことになってしまいます。公共の乗り物なら安心というわけでもありません。よく整備されおらず切り傷やケガをすることもあります。インドは狂犬病の患者が世界一多い国です。かわいくても放し飼いの犬には近寄らないようにしましょう。どこに行っても自分の健康は自分で守ることが大切です!

※このコラムは画像を含め社外コラムニストから提供されたものであり、「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」編集部および合同会社アジア・パブリック・インフォメーションが内容の正確性・最新性を保証するものではありません。ただし、画像・文章の一部は編集部にて取得、あるいは加工、修正してある場合があります。また、コラム内で表現されている考えは当社の考えを代表しているものではありません。コラムニストの信頼性もしくは誠実さは十分に確認されておりますが、情報の利用は当サイトご利用者様ご自身の責任でお願いいたします。

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