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【インドコラム】「家事」主婦の仕事?それともメイドの仕事?

家事を行うインドの主婦?家政婦?

「家事」主婦の仕事?それともメイドの仕事?

主婦のみなさんは家事に育児に、時には共働きなど忙しく家庭を支えています。日本でも旦那さんが積極的に家事に参加する「家事を分業する」という認識も広まっていますよね。インドでは家事は女性がするものという意識が一般的です。高収入の家族は住み込みや通いのメイドさん(家政婦さん)を雇っている場合もあります。インドでの「家事」に対する考え方、インド主婦の一日のスケジュール、インドのメイド文化について説明していきます。

(※編集部注記:新型コロナ感染拡大を受け、筆者はこの記事をインド国外で執筆しました。この記事はインド滞在中に見聞きしたことを基に、出国後に書かれたものです。)

インド既婚男性は家事を手伝わない!?

「料理をしますか?」と尋ねるとほとんどの既婚男性は「しない」と答えます。料理に限らず家事全般男性が手伝うことはほとんどありません。ある時、夫婦喧嘩をしているインド人の旦那さんに夕食後に食べ終わった食器を洗ってあげたらきっと喜ぶよと言ったことがありました。彼の返答は「そんなことしたら、さらに関係が悪化してしまうよ!」彼いわく料理や掃除を手伝うと妻の言いなりになっていると見られたり、妻が家事を怠けていると姑から見られてしまい悪循環になるそうです。なかなか根深い問題のようです。

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インド主婦の一日の家事スケジュール

家賃月7000ルピー(約一万円)のアパートに住む一般的な家庭の場合

6:00am 起床 飲み水を汲む※1 /朝食準備 朝食
7:00am 旦那さんと子どもを見送る
8:00am 掃き掃除※2/ゴミ出し※3
10:00am 洗濯※4(家族分の衣類を手洗いし、屋上へ持っていき干す)
11:00am アパートの清掃の仕事へ(1時間程度)
1:00pm 昼食準備
2:00pm 子ども帰宅、昼食、休息
4:00pm 洗濯ものを取り込み、たたみ、アイロンをかける
5:00pm 掃き掃除※2
5:30pm 旦那さん帰宅、チャイ&おやつ、夕飯の買い出し
7:00pm 夕食準備
10:00pm 夕食
11:30pm 就寝

こうして一日のスケジュールを見てみると体力的にも決して楽な仕事量ではありません。子どもの世話をしながらならなおさらです。インドのお母さんたちは小柄な人が多いですがみなさん本当にパワフルで働き者の印象です。

※1 飲み水を汲む: 地域によって水の配給時間は異なりますが、飲料水の確保は重要な家事の一部。朝一番にこの家事は身体的にハードです。

※2 掃き掃除: インドは日本以上に床をキレイにすることを重視しています。生活空間が床に近く例えば床にゴザを敷いて食事や食事の準備をしたり、就寝も床に接しています。朝掃き掃除をしたとしても砂埃や子どもが遊んでいるとやはり一日で汚れてしまいます。そのため夕方に再度掃き掃除をします。

※3 ゴミ出し: 決められたゴミの回収場所は無く。代わりに毎日ゴミ回収業者が車やリアカーを使って回収に来る。彼らが来たら音楽や「ゴミ〜!!」という掛け声が聞こえてくる。聞こえてきたら急いでゴミ袋を持って行く。

※4 洗濯: 服を地面に叩きつけるようにし衣服を手洗いします。終わり次第屋上に持っていき干します。日当たりのいい場所に誰しも洗濯物を干したがるのでしばしば場所の取り合いになることも。

インドのポピュラーなメイド文化

メイド(家政婦さん)と聞けばどんな仕事かわかりますが、実際に自分の家に来て仕事をしてもらう経験は日本ではまだ少ないですよね。インドではメイドさんを依頼するこはとてもポピュラーで、私自身インド滞在一日目で友人宅にメイドさんが来た時は驚きました。

住み込みのメイドさんの場合月当たり日本円で約二、三万円〜。日本円にしてみると安く感じますが、やはりインドからしてみれば高額の出費。知人の夫婦は二人とも開業医をしていましたがお宅には住み込みのメイドさんがいらっしゃいました。やはり夫婦共働きをして忙しい、ベビーシッターの役割もしてほしい金銭的に余裕がある家庭に多いようです。

通いのメイドさんはさらにポピュラーです。毎日決まった時間に来て家事をしてくれます。掃除、洗濯、食事の準備など依頼する内容・拘束時間によって金額も変わってきます。月額2〜3000ルピー(約3000〜5000円)ほどでお願いできます。以前私たちは簡単な掃除とチャパティを作り置きしてもらいましたがやはり便利に感じました。メイドさんたちは英語は使えないため現地の言語かヒンディー語、身振り手振りでコミュニケーションをとります。メイドさんたちは大体数件のお家を掛け持ちしています。そのため知人のメイドさんを紹介してもらうのが手っ取り早く言語面の助けもあり信頼もおけるでしょう。

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日本人が立ち上げた「家事代行サービス」

ニューデリー近郊に「SAKURA Home Service」という会社があります。インドの貧困層の女性を助けたいと思い立った日本人の女性が日本の掃除のノウハウを活かしてインドで立ち上げた「家事代行サービス」です。富裕層をターゲットにしているところもインドのニーズにあっていていい取り組みだと思います。コロナの流行によって消毒や徹底した清掃技術が必要になってくる今でも需要がありそうです。詳しい情報はNHKワールドウォッチングニュースをご覧ください。(https://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2020/07/0706.html

まとめ

現代の生活スタイルに合わせて家事を「誰が行うのか」確かに多少の変化はあるかもしれません。メイドさんのサポートが悪いわけではありません。でもいつもお母さんやメイドさんにチャイを作ってもらっていた男の子が大人になって自分の奥さんのためにチャイを作ることができないなんて少し悲しい気がします。最低限チャイは自分で淹れられるようにしたいですね。

※このコラムは画像を含め社外コラムニストから提供されたものであり、「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」編集部および合同会社アジア・パブリック・インフォメーションが内容の正確性・最新性を保証するものではありません。ただし、画像・文章の一部は編集部にて取得、あるいは加工、修正してある場合があります。また、コラム内で表現されている考えは当社の考えを代表しているものではありません。コラムニストの信頼性もしくは誠実さは十分に確認されておりますが、情報の利用は当サイトご利用者様ご自身の責任でお願いいたします。

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