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【インドコラム】インドの異国情緒漂うピンクシティ・ジャイプルを訪れる

インドの行って見たい観光地ベスト5に必ず入るといってもいい場所がラージャスターン州。日本ではそれほど認知されていないかもしれませんが、多くの国の人々に愛される地域で旅行者のリピーターも絶えません。インドといえばタージマハル、ガンジス川、デリーやムンバイといった大都市を思い浮かべるかもしれません。それらとは異なる色彩豊かな街並み、砂漠や城塞のエキゾチックな魅力を備えたラージャスターン州をご紹介します。

(※編集部注記:新型コロナ感染拡大を受け、筆者はこの記事をインド国外で執筆しました。この記事はインド滞在中に見聞きしたことを基に、出国後に書かれたものです。)

ラージャスターン州の概要

インドの北西部に位置し、西は国境をパキスタンに接するインドで最大の面積を誇る州、州内部にはタール砂漠や丘陵地帯も広がっています。ラージャスターンのラージャ(राजा)は「王」を意味しラージャスターンは「王の土地」という意味になります。この地方にはかつて存在した様々な王朝の宮殿や城塞が点在しその痕跡が残っています。

2013年にはラージャスターンの丘陵城塞群が世界文化遺産に登録されました。アンベール城、ジャイサルメール城などを含む6つの城塞を対象にした建築や伝統文化が評価され登録されました。城塞とは都市の一角に建てられた要塞を指しますが、ラージャスターンでは丘の上に建てられているため要塞の迫力や壮大さはかなりのスケールになります。城塞の全体を写真に撮るときはパノラマモードが必要ですね。

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州都ジャイプルへ

ラージャスターン州の州都であるジャイプル。ジャイプルへのアクセスは空の玄関ジャイプル国際空港があります。空港はそれほど大きくなく入国の手続きに時間がかかってしまう難点がありますが、基本的にEビザなどの書類をしっかり準備していれば問題なく入国できます。(2020年7月現在新型コロナウイルスの影響で新規渡航ビザは発行されていません。) 主要都市から国内線を乗り継いで来る際は基本手続きは必要ないので荷物を持ってすぐに空港の外に出れます。ジャイプルはデリーから約260キロ(車で約5時間)ほどの距離にあります。タージマハル(アーグラ)にもそれほど遠く離れていないためデリー、タージマハル、ジャイプルの三ヶ所はインドの王道旅行プラン、名付けてゴールデントライアングルと呼ばれています。

街中がピンク色!

インド、ピンクシティにある風の宮殿「ハワー・マハル」
(ピンクシティにある風の宮殿「ハワー・マハル」、繊細な無数の小窓が特徴です。)

ジャイプルは旧市街や新市街など3つのエリアに大まかに区分されますが、その中でも有名なのが「ピンクシティ」その名の通り街並みはピンク一色。なぜ「ピンク」なのか地元の人に尋ねると、イギリスのインド統治期にイギリスの女王様がジャイプルを訪問する際に「歓迎」の意味を込めて赤い岩を砕いて建物をピンクに塗ったことが始まりだそうです。現在に至るまで街並みは維持保全されていて、初めて訪れる人々はとても可愛らしくも幻想的な世界を経験できます。ピンク色の代表的な建物は風の宮殿といわれる「ハワー・マハル」でしょう。市街地の中心にあり真下から見上げるのもいいですが、オススメは向かいの建物屋上のカフェで休憩しながら街並みと一緒に眺めるといいでしょう!ステンドグラスなどの複雑な細工の施された窓や壁面がよく観察できます。外観を見てすぐに分かる通り無数の小窓から風が室内に入ってくる構造のため「風の宮殿」として知られています。通り沿いには工芸品、革製品、ジュエリーなどのお土産屋さんがずらりと並んでいるのでショッピングも楽しめます。

ハンドブロックペインティング

ジャイプルのお土産屋さんでよく見かけるのが木製のブロックのような物体です。このブロックの片面には様々な花や幾何学模様などが彫られています。これは布に模様付けを施す際に用いるブロックで、大きめなハンコのようなものと言えるでしょう。

インド・ジャイプルで布に花柄模様をつくっていく。背景と輪郭
背景と花の輪郭が彫られたブロックを布に押していく
インド・ジャイプルで布に花柄模様をつくっていく。茎と葉っぱ部分
茎と葉っぱ用のブロックを緑の染料を用いて押していく

今でも実際にこれを使って手作業で布にペインティングしています。例えば花の模様を制作する際は、①広げられた無地の布に背景と花の輪郭を彫ったブロックをハンコを押すのと同じようにピンクの染料をつけて布の全面に押していきます。②花びらの色付け用のブロックを①のブロックのペイントに重なるように赤色の染料で押していきます。③茎と葉っぱ用のブロックを緑の染料で重ねて押していきます。①②③の異なったブロックが規則的に押されていくことによって花の模様を完成させることができます。他にも複雑な模様なども製作可能ですが、大きな布に根気よく何百回何千回とブロックを押し続けるのは簡単な作業ではありません。ハンドブロックペインティングは麻や木綿やシルクなど様々な布に施されブランケットやベッドシーツなどの日用品からお土産用のおしゃれなスカーフや服用の布地に加工されます。

インド・ジャイプルで布に花柄模様をつくっていく。仕上げまで
根気よくブロックを押していき花の模様を仕上げていく

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まとめ

ジャイプルの人々は親切でフレンドリーな気質を持っています。例えば初対面でも打ち解けて話がしやすく、タクシーのドライバーにレストランの値段が高すぎると伝えれば嫌そうな顔をせず安くて美味しいお店を紹介してくれます。それは「ピンクシティ」の「歓迎」の精神を皆さん受け継いできているからなのかもしれません。それでも有名な観光地ですので悪質な売り子や客引きには注意してください。

ラージャスターンには他にも「ブルーシティ」と呼ばれるジョードプル、「ホワイトシティ」と呼ばれるウダイプルなど色彩豊かな街並みや景観を楽しむことができます。次回はタール砂漠の中心に位置し「ゴールデンシティ」と呼ばれているラージャスターン州ジャイサルメールの魅力をお伝えします。

※このコラムは画像を含め社外コラムニストから提供されたものであり、「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」編集部および合同会社アジア・パブリック・インフォメーションが内容の正確性・最新性を保証するものではありません。ただし、画像・文章の一部は編集部にて取得、あるいは加工、修正してある場合があります。また、コラム内で表現されている考えは当社の考えを代表しているものではありません。コラムニストの信頼性もしくは誠実さは十分に確認されておりますが、情報の利用は当サイトご利用者様ご自身の責任でお願いいたします。

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