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【インドコラム】お米にこだわりのあるインド人の米食文化とは⁉︎お米の持つポテンシャルについて考えてみる…

インドの米食文化

お米にこだわりのあるインド人の米食文化とは⁉︎お米の持つポテンシャルについて考えてみる…

世界で人口が多い国といえば群を抜いてインドと中国、続いてアメリカ合衆国、インドネシアですよね。8位バングラデシュ、11位に日本も入っています。(2022年現在)

パッと見るとアジアの国々、お米を食べている国々が多いと思いませんか?前回の記事「インドの人口が中国超えへ、そのエックスデーはすぐそこまで来ている⁉︎」ではインドの出生数や救命率の向上にいついてお伝えしました。もう一つのポイントとして考えているのはわたしたちに馴染み深い『お米』との関係性です。今回はお米と人口増加の関係性、インドのお米事情についてお伝えしたいと思います。

インドは米食文化

インドではナンやチャパティを確かに食べますが、インド人が好きなのはやっぱり「お米」!!好きな食べ物は何かと聞くとビリヤニ、ダルカレー&ライス、サンバール&ライスと言ったようにお米が関係する食べ物です。インドの家庭でもにチャパティを食べていても食事の締めはライスが一般的です。

お米を加工した米粉から作るものもインドではたくさんあります。

インドの朝食の定番ポハはお米を潰して乾燥させたものですし、イドリーは米粉から作った蒸しパン、ドサは米粉を使ったクレープ、インドのライスヌードルはよくインドのスイーツの中に入れられます。日本でもお餅やお煎餅の原料といったように「お米」は飽きのこないバラエティーに富んだ加工・調理方法が魅力的ですよね。

お米に対するこだわりが強いインド人…

新潟産コシヒカリ、宮城産ササニシキといったように日本では米の品種や産地のこだわりが家庭ごとにあったりしますよね。インド人だってお米へのこだわりでは負けてはいません。

インディカ米(インドのお米)はみなさん全部細長いと思っていませんか?インドのスーパーマーケットに行くとお米の種類には圧倒されます。一見すると胡麻のような見た目の小粒のお米、一見すると日本のジャポニカ米のようでも味も香りも違うお米たち…インディカ米=細長いは外国からした認識だけであってインディカ米には長粒種と短粒種が混在しています。

日本米とインドのお米を比べてみるとセーラ米は日本米に見た目が似ています。
(日本米とインドのお米を比べてみるとセーラ米は日本米に見た目が似ています。)

『いいお米は外国へ行ってしまう』と友人はいつも残念がっています。彼いわく良質のインドのお米たちはヨーロッパなどの高級インド料理店向けなどに輸出されてしまうと嘆いています。ちなみにインドは米の輸出量が世界一でもあります。

参考に“コメの輸出はインドが世界一に”(https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2021/04/210423-50926.php)

日本ではあまり聞かないお米へのこだわり

インドでは料理ごとのお米の使い分けもシビアです。ビリヤニはバスマティライス、この鉄則は変えることはできません。新米が好まれる日本とは違って何年も寝かせられ熟成され香りが強くなった「古米」が人気があるのもインドの特徴かもしれません。

人によっては体調に合わせたお米選びをしています。現地では短粒種のお米は血糖値上昇を抑える働きがあるとされ、糖尿病の方がいるお宅ではよく食されています。炊飯器は流通しているもののインドの「湯取り法」でご飯を炊くのがいまだに一般的です。これはお米をパスタのようにお湯で茹で上げてから湯切りして蒸らして出来上がりです。

人口増加に対応できるお米のポテンシャル

インドを含めアジア諸国で主に食されるお米(稲)は連作障害が起こらない作物です。同じ作物を同じ畑に連続で栽培すると土の中の養分のバランスが崩れて発育不良や収穫量の減少、病害虫が発生しやすくなります。これがいわゆる連作障害です。でも田んぼ(水稲)には常に水が張られていて新鮮な水が絶え間なく流れ込んでいます。それにより養分補給に加えてクリーンな土壌が保たれます。毎年同じ場所に稲を植えてもこの問題は起こりません。田んぼの水は気温の変化からも稲を守ってくれてもいます。世界で主食として用いられる作物、例えば小麦粉の原料となる麦類、とうもろこし、芋や豆類でもこの連作障害がでてしまいます。安定した食糧の供給にはお米は優れた作物であるといえます。

米の水気がしっかり抜けた状態で二、三年は余裕で保存が効きますし、それ以降でも米が腐ることはないのでカビや虫の発生などの問題がなければ長期保存が可能と言われています。日本では凶作や不作の時のために安定した米の流通のために政府備蓄米が保存されているとみなさんも聞いたことがあるかもしれません。

10a当たりの収穫量は:稲540kg、麦及び豆410kgとなっています。米の方が収穫量が高い作物ともいえます。(データ:関東農政局統計部 「静岡農林水産統計年報」より)

お米はポテンシャルの高い作物です!
(お米はポテンシャルの高い作物です!)

ライス イズ ライフ⁉︎米の生産量と人口増の因果関係

米の生産量と消費量の世界ランキングは中国、インド、インドネシア、バングラデシュ、が上位4カ国を独占しています。このランキングは人口の多い国のランキングのそれとかなり酷似しています。食べ物が多いから人口が増えると一概にはいえないかもしれません。でも出生数、出産率ともにインドより高い数字を示している国はいくつもありますが、実際には人口が飛躍的に増えるまでには至っていません。主な原因は慢性的な飢餓状態が続いているのが問題のようです。

まとめ

全世界の米の種類は10万種といわれています。毎日違うお米を食べても約300年近くかかってやっと全種類を制覇できる計算になります。インド滞在中にこれからももっと多種多様なお米に出会っていくことと思います。それはそれでとても楽しみなのですが、私たち夫婦といえば持ってきた日本米を炊いておにぎりを作って食べるのがささやかなインドの楽しみです。

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