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【インドコラム】インドと日本のカレーの違いって何?カレーへのこだわりとは? カレーコラムvol.2

インドカレー
(写真はインドレストランBOMBAY OLIVE1[mfn]https://bombayoliverestaurant.com/[/mfn] にて撮影)

インドと日本のカレーの違いって何?カレーへのこだわりとは? カレーコラムvol.2

「インドカレーはスパイスが効いているよね!」確かにその通りだと思います。初めて本場で食べたチキンカレーによって尋常じゃない汗が出てきた私はそれを身にしみて感じています。それ以外にもインドカレーと日本のカレーにはそれぞれ独自の特徴が存在します。お互いの違いを比較しつつ人々のカレーとの関わり方を紹介していきます。加えて現在日本で注目を浴びているインドカレー、スパイスカレー、これらがなぜ人気に火がついたのかも考えてみたいと思います。?今回は「カレー」についてのコラム第二弾!

カレーコラムvol.1はこちら

(※編集部注記:新型コロナ感染拡大を受け、筆者はこの記事をインド国外で執筆しました。この記事はインド滞在中に見聞きしたことを基に、出国後に書かれたものです。)

インドカレーと日本のカレーの違い

カレー粉、ルーの使用

一番の違いはカレー粉を使うか使わないかかもしれません。カレーのルーには小麦粉が入っており日本カレー特有のとろみがかったカレーになります。辛さレベルの違う市販のルーを用いることでスパイスを揃えていなくても容易に各家庭の好みに合ったカレーの調理が可能になっています。

インドではカレー粉は無く、食事時にその都度調理過程にあわせてスパイスやハーブを加えていきカレーを作ります。挽きたてのスパイスや各種ハーブは市販のカレー粉には無い嗅覚や味覚を刺激してくれるため食欲倍増!お母さんはその日の家族の体調やリクエストに応えてスパイスを選んでいきアレンジの幅は無限大!

主食

日本のカレーのメインは白米でしょう!「カレーライス」という言葉を誰もが知っている通り日本ではカレーをご飯にかけて食べるのが一般的です。インドではご飯に初めからカレーがかけてあることはまずありません。インドではカレーと一緒にチャパティなどのインドパンや長粒種のインディカ米が好まれます。(インドパンの詳細についてはコラム「インドパンの世界は広い」をご覧ください)

日本のカレーはとろみがかっているため水分を多く含んでもっちりした日本米(ジャポニカ米)の食感によく合います。インディカ米は水分が少なく炊いた後でもパサパサした食感なため日本のカレーにはあまり合いません。一方でインドカレーのようにスープ状ならばお米自体がスープを吸ってくれるためパサパサした食感になることはありません。インディカ米は一般的にスパイスとの相性が良いとされピラフやパエリアなどの料理にも使われます。

食器

日本では陶器のお皿にカレーとご飯が一緒に盛られます。インドでは「ターリー皿」と呼ばれるステンレス製のお盆に主食が盛られ「カトリ」と呼ばれるステンレス製の小皿にカレーやおかずなどを入れて提供されます。例えばターリーと呼ばれるインドのコース料理があります。それはいくつものカトリに様々なカレーが分けて盛られています(*写真を参照)。

ではインドの食器はなぜステンレス製なのでしょうか?

①カレーの色移り防止!インドのカレーはとにかく一度ついたらカレー色が抜けません。タッパーはどの家庭もほんのりカレー色に染まっています。その点ステンレス製の食器は色移りしにくく長期間使用可能なため重宝され、日常的にカレーが食べられるインドには打って付けの食器といえます。

②料理が冷めやすい。みなさんご存知のようにインドの方達は手を使って食事をとります。熱々の料理は素手ではなかなか触れられません。まして手に取ってフウフウ息をかけ冷ますことも現実的ではありません。陶器に比べて熱を外に逃してくれるステンレス製の食器は助けになっています。比較的短時間で冷まして食べることができます。

手で食べるかスプーンで食べるか。

インドで右手で食事を取るのは宗教的な理由もありますが、現実的で理にかなっているとも感じます。スプーンの主な動作は「すくう、混ぜる」であるためカレーライスを食べるだけならスプーンだけで事足ります。でもインドでは主食がチャパティなどのインドパンであることが多いためどうしても手で「ちぎる」動作が必要になってきます。ちぎったチャパティをカレーにつけて口まで運ぶには手が最も効率的でしょう。スプーンを口に入れた時の金属的な味わいより手で食べた方が味がマイルドと感じるインドの方も多いようです。手で食べるといっても赤ちゃんが手づかみで食べるそれとは異なり、手のひらを汚さないように指先でつまむ・すくうといった一定のマナーが存在します。

付け合わせ

日本のオーソドックスなカレーの付け合わせは福神漬けとらっきょう漬けかと思います。インドでもカレーの付け合わせに漬物は王道!グリーンマンゴー、レモン、ライムのスパイシーな漬物から甘酸っぱく漬けたものまで様々。他にも生のきゅうりの輪切り、生の玉ねぎ、ライムといったものも定番です。日本もインドもカレーの合間に口をサッパリさせてくれる付け合わせが好まれるようです。

インドカレー、スパイスカレーに魅せられる方急増中!

日本でも新たにインドカレー、スパイスカレーを提供するレストランが急増中です。人気店はたびたびメディアにも取り上げられ連日大盛況と聞きます。

コロナ禍で外出自粛中に時間ができたから家庭でスパイスを調合してスパイスカレーを作る人も増加しています。市販のカレールーとはまた違った新鮮なスパイスの香りや味にリピーターが続出!男女問わずハマっている方が多いようです。ちなみに大手レシピサイトでは「スパイスカレー」の検索数が前年比の170%増加とのことです。きっと昔と違い今ではインターネットやスーパーなどでスパイスが簡単に調達できるのもチャレンジしやすい要因かもしれません。

まとめ

インドと日本のカレーにはカレー粉の使用、主食、食器など様々な違いがありますが、日本では今インドのスパイス文化を取り入れオリジナルのスパイスカレーを作り始めています。もともと日本には「一晩寝かせたカレー」や「レトルトカレー」といった日本独自のカレー文化もあるほどに、誰もが何かしらのカレーへのこだわりや情熱があります。これからそうした情熱がどんな新たなインドカレー、スパイスカレーを生み出していくのか期待が膨らみます。

※このコラムは画像を含め社外コラムニストから提供されたものであり、「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」編集部および合同会社アジア・パブリック・インフォメーションが内容の正確性・最新性を保証するものではありません。ただし、画像・文章の一部は編集部にて取得、あるいは加工、修正してある場合があります。また、コラム内で表現されている考えは当社の考えを代表しているものではありません。コラムニストの信頼性もしくは誠実さは十分に確認されておりますが、情報の利用は当サイトご利用者様ご自身の責任でお願いいたします。

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