Webマガジン ニュース・オブ・アジア

【フィリピン移住コラム】セブ島生活 現地語セブアノ語

こんにちは!

フィリピンのセブ島を拠点に活動しているAkiです。

前回までは,今なお影響が色濃く残っているセブのコロナ事情を2回にわたってご紹介しました。他の国と同様今もセブは影響が残っている状況ではありますが,今回はちょっと気持ちを切り替えて,現地語であるセブアノ語についてご紹介します。

現地語セブアノ語とは?

フィリピンの言語と聞くと何を連想されるでしょうか。多くの方はタガログ語を連想されます。それでセブアノ語と聞くと「えぇ,何それ?」という風にお感じになる方は少なくありません。それで今回はまずセブアノ語がフィリピンにおいてどの立ち位置にいるのかを説明させていただきます。

フィリピンの国語はもちろんタガログ語です。では,フィリピンの公用語は何でしょうか。それは実は英語です。では,セブアノ語とは何なのでしょうか。それはサブタイトルにもなっている現地語です。この時点で一瞬混乱してしまいそうになるかも知れませんが,つまり,セブ出身のフィリピン人は国語と公用語と現地語を上手に使い分けて生活しているということです。それで3言語話せるのがスタンダードな状態ということになり,多くのフィリピン人はその3つの言語を状況に合わせて使い分けることができるのです。では,どのような状況で使い分けるのでしょうか。

まずタガログ語は誰に対して使うのでしょうか。それは首都マニラ※1や他の地域出身のフィリピン人※2に対して使います。それでタガログ語は“国内”で使うための言語,まさに国語(国の言語)という立ち位置です。では,英語は誰に,またはどのような時に使うのでしょうか。それは私たち日本人を含む外国人に,またはビジネス上でのやりとりをする時に使います。それで英語は“国外”の人やビジネスで使うことのできる言語,公用語という立ち位置です。では,セブアノ語は誰に対して使うのでしょうか。それはもちろんセブ島に住む人(家族や友達など)に対してですね。それで“地域内”で使うための言語,これが現地語セブアノ語の立ち位置ということになります。

※1 首都マニラに住むフィリピン人は基本タガログ語を話すことを好む傾向があります。そして,セブアノ語を含む,他の現地語をほぼ話せないことが多いです。

※2 フィリピンの他の地域にはイロカノ語,ワライワライ語,ヒリガイノン語など,たくさんの現地語を話す人たちがいます。

ーPRー

ただ,興味深いことにこのセブアノ語はセブ島に住む人だけにしか通じないわけではありません。実はセブ島はビサヤ地域というエリアの中にある1つの島でして,その“地域内”でもセブアノ語は通じます。厳密にいうと,ビサヤ地域にはビサヤ語という言語もあるのですが,セブアノ語はこのビサヤ語の一種という立ち位置にいるため,約1,500万人が住むビサヤ地域全体でセブアノ語は使うことができるのです。

※日本人的にイメージするなら,ビサヤ語は関西弁,セブアノ語は大阪弁という感じです。若干の違いはありますが,多くの共通点がある同種の言語ということになります。それとは異なり,セブアノ語とタガログ語はほとんど別の言語のため,タガログ語を標準語(東京弁)に例えることはできません。

セブアノ語が話されている地域(出典:ウィキペディア)
(Credit:Christopher Sundita – Wikipedia

では,簡単にまとめてみましょう。タガログ語は国内用の言語(国語),英語は国外やビジネス用の言語(公用語),そして私が住むセブ島で使われているセブアノ語は地域内用の言語(現地語)ということですね!

日本人コミュニティーと交流のあるセブ島出身のフィリピン人との会話

上記のような言語事情がベースにあるここセブにおいて,私はさらに日本語も学んでいるフィリピン人たちとも交流を持たせていただいているので,次のような興味深い情景を見る機会があります。どんな情景でしょうか。それは私がちょうどフィリピン人ドライバーが運転する車に同乗させていただいていた時のことです。その車には私以外にも日本人が乗っていたので,当然ながら会話は英語とセブアノ語と日本語のミックスという状況になっていました。そんな中,1人のフィリピン人はセブアノ語で質問されているにも関わらず英語で返事をし,相手もまたセブアノ語で返答するという情景です。想像することができるでしょうか。何と彼らはそれぞれが使いたい言語(一人はセブアノ語,一人は英語)で言葉のキャッチボールをしていたのです。こんな器用なことを彼らはいとも簡単にすることができるのです。そして,もちろんその会話の中で私が日本語で話しかければ彼らは日本語で返してくれますし,さらにその状況でタガログ語を話す人が質問するなら,すかさずタガログ語で返答してくれるのです。

いかがでしょうか。何となくセブ島生活の言語事情をイメージしていただくことができましたでしょうか。

確かにここセブでは英語が話せればほとんど生活に困ることはありませんし,フィリピン人とある程度仲良くなることもできます。なぜなら,彼らは私たちに合わせて公用語である英語で話してくれるからです。ただ,その関係はあくまでビジネスライク,つまりある程度の心の距離がある状態になってしまうことも少なくありません。でも,もしこちらから現地語であるセブアノ語を話す努力を払うならどうなるでしょうか。そうです,心の距離が一気にグッと近づき,私たちの言語を話してくれていると相手に感じてもらえるのです!

それで私もぜひセブアノ語を少しずつ勉強して使えるようになりたいと日々努力しているわけです。

次回以降,その今まで学んできたセブアノ語フレーズの幾つかをご紹介させていただきます!

※このコラムは画像を含め社外コラムニストから提供されたものであり、「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」編集部および合同会社アジア・パブリック・インフォメーションが内容の正確性・最新性を保証するものではありません。ただし、画像・文章の一部は編集部にて取得、あるいは加工、修正してある場合があります。また、コラム内で表現されている考えは当社の考えを代表しているものではありません。コラムニストの信頼性もしくは誠実さは十分に確認されておりますが、情報の利用は当サイトご利用者様ご自身の責任でお願いいたします。

編集部によるPick Up!
  • カトマンズで鳥インフル発生 3000羽以上を殺処分 (2021年2月2日公開)
  • 【コラム】文化や需要に合わせ進歩してゆくインド家電(2020年11月8日公開)
  • ヒマラヤ山脈はコロナ過でも観光客を楽しませていた(2020年10月30日公開)
  • ネパールの大気汚染が過去最悪レベルに (2021年1月16日公開)
  • 雨期のネパール、地滑り頻発のポカラ—カトマンズルートを行く(2020年9月8日公開)
同じ分野の記事をさらにチェックする