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【フィリピン移住コラム】セブでの新型コロナ・ワクチン事情 パート1

フィリピンでの新型コロナワクチン接種状況[2021年11月11日時点]
(ワクチン接種状況を知らせるフィリピン政府HP※1のスクリーンショット。2021年11月11日時点。)
※1 https://doh.gov.ph/covid19-vaccination-dashboard

セブでの新型コロナ・ワクチン事情 パート1

こんにちは!

フィリピンのセブ島を拠点に活動しているAkiです。

前回のシリーズでは,リタイヤメントビザの取得や更新のプロセス,またコロナの影響も含めたフィリピンでのビザ事情についてお伝えしました。今回は最近話題になっている新型コロナウイルスのワクチン接種のセブの状況についてお知らせします!

日本とフィリピンの新型コロナウイルス・ワクチン事情の違い

2021年11月現在,日本ではファイザー社,モデルナ社,アストラゼネカ社のワクチンが国内承認となっているようですがフィリピンはどうなのでしょうか。フィリピンではちょっと状況が異なります。フィリピンではこの三社のワクチンに加えて,約6種類のワクチンが承認されており,セブの友人たちがワクチンを打ち始めた7月の時点で1番耳にするのはシノバック(Sinovac)という種類のものでした※2。このシノバックというワクチン,報道されている情報によると,効果は日本国内承認のものに及ばないようですが,WHO(世界保健機関)には公式に承認されており,フィリピン政府からは無償で大量に提供されていました。それでほとんどの一般のフィリピン人や企業に属さない海外在住者は当初こちらのワクチン一択という状況となっていました。さらに,フィリピン政府は感染者を抑制するためにこのワクチンを打つよう国民に強く推奨していたものの,様々な不安を煽る情報も錯綜したため,ワクチン接種のスピードがなかなか上がらない状況となっていたようです(写真:2021年11月11日時点でのフィリピンのワクチン接種状況)。

その後,少しずつフィリピン政府が提供しているワクチンの種類も増え,アストラゼネカ社や1回で接種完了となるジョンソンアンドジョンソン社(Johnson&Johnson)のワクチン,そして2021年9月頃からファイザー社のワクチンも無償で接種できるようになっているようです。ただ,フィリピンでは当日会場に行くまでワクチンの種類が選べないシステムのため,「ファイザーを受けたい」と思ってもシノバックの列に案内されるということも十分あり得る状況なので,一部の日本人にとっては会場への足が遠のく要素となっていたように思います。

※2 7月の時点でも企業で働くビジネスマンやその家族はそれぞれの会社が確保したファイザー社やモデルナ社のワクチンを打つことができたようです。

フィリピンでワクチンを受けるかどうかを決める際に考慮できる要素

 他にもフィリピン移住者が現地でワクチンを受けるかどうかを決める際に考慮しておくと良いと思われる要素があります。それは,たとえセブでシノバックなどの日本国内未承認のワクチンを受けて帰国しても,日本ではワクチン接種済としては扱われない、という点です。また,日本国内未承認のワクチンをフィリピンで1度でも受けた人は,日本国内での接種事業の対象外となるという点も考慮できる要素となっています※3

※3 2021年10月まではさらに別の要素として,フィリピン公式ワクチン接種証明(いわゆるワクチンパスポート)を日本が認めていないという点もありました。つまり,たとえセブでファイザー社のワクチンを接種して帰国できたとしても,日本ではワクチン接種済とはならないということです。ただ,この点はこの記事を執筆中の2021年11月に変更となり,日本国内承認のワクチン(ファイザーなど)であればワクチン接種済として扱ってもらえることになりました!

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ついに”日本人向けのワクチン接種“のご案内

という感じで,ワクチン接種のタイミングを私も決めかねていた9/4(土),一通のメールが様々な役立つ公式の情報を発信してくれる”在セブ日本国総領事館”より届きました。「フィリピン在住の日本人を対象とした新型コロナ・ワクチン接種のご案内※4」という件名。「おぉ,ついに日本人向けのワクチン接種のお知らせが来た」と内心思いながら本文を見てみると,まずは希望者に専用サイトにて登録をしてもらい,フィリピン全土に希望者がどの位いるのか,またどの地域にいるのかを把握した上で,実施時期や会場を検討していくとあります。つまり,全体の希望者の数が少ない地域であれば実施されない可能性もあるという意味なのでしょう。さらに条件を見てみると,対象者は「これまでフィリピン国内で新型コロナのワクチン接種(日本国内未承認ワクチンを含む)を一度も受けていないこと」とあり,セブにおられる一部の日本人が対象であることが説明されています。そして,気になる接種ワクチンの種類は「日本政府が承認している3種類のワクチン(ファイザー社製ワクチン、モデルナ社製ワクチン、アストラゼネカ社製ワクチン)のいずれか」とあり,私のような様々な要素ゆえに二の足を踏んでいる日本人向けの救済策であることが伝わってきます。まさに絶妙なタイミングでのご案内!ということで,このチャンスを逃すと次がいつになるか分からないので,私はとりあえず似たような状況の人いることを希望しつつ,専用サイトにて登録し,連絡を待つことにしました。

※4 案内によれば,今回の事業は,「在フィリピン日本大使館とフィリピン政府との調整の結果,フィリピン在住の日本人が…新型コロナ・ワクチン接種の機会」を得られるようにするためのものです。「フィリピン政府が実施するコロナ・ワクチン接種事業に,在フィリピン日本大使館,マニラ日本人会及びフィリピン日本人商工会議所が協力して日本人向けの機会を設け」るものですとのことです。

セブでも”日本人向けのワクチン接種”は行われるのか

最初にご案内があってから1週間も経たない9/10(金)に一通のメールが届きます。9/18(土)にマニラにてワクチン接種が行われるとのこと。さすがマニラ!コロナ禍でもまだたくさんの日本人がいることが分かります。ただ,「逆にセブは少ないのだろうか」という考えが頭をよぎります。そして,セブでのワクチン接種に関する連絡がないまま,あっという間に1カ月が過ぎていきます。やはり「セブは希望者が少ないのかな」とちょっと心配になり始めた10/2(土),ついに一通のメールが届きます。1回目10/9(土),2回目10/30(土)という日程で,セブでもファイザー社のワクチンを接種できるとのこと。「よかった!」と正直ホッと胸をなでおろしつつ,見えないところでも示してくださっている方々の多くの働きと気遣いに感謝したいと思いました!

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まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は最近話題になっている新型コロナウイルスのワクチン接種のセブの状況についてお伝えしました。国が違えば,承認されているワクチンの種類やシステムも異なること,またそれぞれの国の基準や判断をどの程度認め合うのかといった点まで随時考える必要があるということ,そして両国が共に協力してこのワクチン接種事業を進めるための見えない調整について知ることができたのではないでしょうか。ということで次回は,10/9(土)と10/30(土)に行われたその日本人向けのセブでのワクチン接種の様子についてレポートさせていただきたいと思います!

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