
現代中国人の交通の足、電動バイクは誰でも乗れるの?
一昔前の中国人の交通の足といえば、自電車でした。
経済の発展に伴ってここ数年、自電車に代わって電動バイクが道路を埋め尽くしています。
自動車の普及も著しいのですが、その反面通勤ラッシュ時間はものすごく渋滞します。
地域によっては駐車場がなかったり、やっとみつけても混んでいたりなど面倒も伴いがち。
その点、小回りが利くと人気なのが、電動バイクなんです。
中国語では电动车(ディエンドンチァー)と言います。
そんな電動バイクの種類や、誰でも運転できるのか、交通ルールなど現地からレポートしますね。
電動バイクの種類
電動バイクは、大きく分けて自電車型とスクーター型の二種類に分かれます。
バッテリーは、36ボルト12アンペア、48ボルト12アンペア、60ボルト20アンペアの3種類から選ぶことができボルト数によって最大走行距離や走行速度が変わってきます。
バッテリーが劣化していくにつれて、走行距離と速度も下がっていきます。
普通のバッテリーの寿命は2年ほどのようです。
速度は36ボルトの場合、最高時速20キロ、48ボルトは最高時速40キロ、60ボルトの場合最高時速50キロとなっています。
※2019年から法律改定により、電動バイクはどのタイプも最高時速25キロまでと定められています。
電気バイクの人気メーカー
たくさんのメーカーから電動バイクが発売されていますが、全国的に一番人気があるのは「爱玛(アイマ―)」です。
老舗メーカーで品質に定評があり、老若男女ともに人気があります。
デザインはシンプルなものが多く、ほかのメーカーはアイマ―をモデルにして新商品を発売する傾向にある信用度の高いメーカーです。
若い人やビジネスマンに人気があるのは「小牛(シャオニォウ)」。
ドイツの2019年デザインアワード賞や日本の2018年グッドデザインアワード賞など多くのデザイン賞を受賞していて、シンプルかつ個性的なデザインが特徴です。
外国製のバッテリーや防犯対策万全の鍵などを採用し機能面でもかなりこだわりが詰まったメーカーです。
だれが運転できる?
電動バイクは、16歳未満の子どもの運転は禁止されています。
免許証も必要ないので、16歳以上であればだれでも(外国人も含む)乗ることができます。
二人乗りはできる?
二人乗りができるデザインのものがほとんどですが、ここ最近二人乗りを禁止する地域が増えてきています。
二人乗りが禁止されている地域でも、12歳以下の子どもは載せてもよい場合があります。
その地域の交通法に従って走行しましょう。
電動バイクを快適に乗る工夫

電動バイクは、日常の足なので、雨の日も風の日も暑い日も寒い日も走らせます。
そのために少しでも快適に乗るためのグッズがたくさん販売されています。
バイクに乗っていて一番つらいのは風。冬は特に寒いんです。。。
そして、漢方医学では、「身体进风(シェンティジンフォン)」という表現があり、風が体内に入りこむと健康を害すると考えられています。
そんな理由もあり、風対策のグッズがたくさん売られています。
一番メジャーなのは、ハンドル周りに厚手の毛布をくくり付けるタイプの風よけです。(夏は薄手の布に代わります。)
たいていの電動バイク愛用者が使用しています。
防水加工の生地が使われていたり、前面部分だけではなくて側面もカバーできる大きめバージョンが出たりと年々パワーアップしていて、あるととても快適に運転できるんですよ。
最初は見た目が少しダサいなと感じて抵抗があったのですが、一度使い始めたら手放せなくなりました。ぜひ日本でも流行らせたい( *´艸`)

他にも、透明のプラ板をハンドル前に取り付けるタイプもあります。(ヨーロッパのオートバイについているようなタイプや、もっと大きなものもあります。)
雨除けもかねた、バイク全体を囲うタイプのものもあったりなどと用途に合わせていろいろ選べます。
電動バイクに乗る際に気をつけること

電動バイクは、電気自動車のようにエンジン音がありません。
さらに、免許が必要ないので交通ルールをしっかり理解していない人が運転していたりもします。
それで、後ろから追い越そうとするバイクに気づけなかったり、突然思わぬところから左折(中国は右車線通行です)してきたりすることがあります。
逆走する人もたまにいてぶつかってしまう事もあります。(最近は、取り締まりが厳しい地域も増えてきたのでだいぶ減ってきましたけど、それでも注意したほうがいいですよ。)
できるだけ周囲の安全に気を配りましょう!
追い越したりするときはクラクションを鳴らすのも、良い手ですよ。
クラクションへの概念は日本と違い、鳴らされてもうるさいと感じる人はほぼほぼいませんので、安心してくださいね。
ヘルメットは必要?
2020年6月1日から、全国でヘルメットの着用が義務付けられました。
着用していない場合は、50RMBの罰金が科せられます。

まとめ
現代中国の日常の風景には欠かせない電動バイク。
もし中国に来られる予定があれば、ぜひ体験してみてくださいね。
※このコラムは画像を含め社外コラムニストから提供されたものであり、「Webマガジン ニュース・オブ・アジア」編集部および合同会社アジア・パブリック・インフォメーションが内容の正確性・最新性を保証するものではありません。ただし、画像・文章の一部は編集部にて取得、あるいは加工、修正してある場合があります。また、コラム内で表現されている考えは当社の考えを代表しているものではありません。コラムニストの信頼性もしくは誠実さは十分に確認されておりますが、情報の利用は当サイトご利用者様ご自身の責任でお願いいたします。