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【中国コラム・最終回】中国の老後の生活ってどんな感じ?

中国の散歩中の老夫婦

中国の老後の生活ってどんな感じ?

近年中国は高齢化が進んでいて、2021年の65歳以上の人口は2億人を超え全人口に占める比率は14.2%とかなり高くなってきているそうです。さらに最新の予測では2025年には20%を超えると言われているようで、ますます増えている中国の高齢者たちは、どのように暮らしているか現地レポートしたいと思います。

退職年齢

2022年に新しい政策が発表され退職年齢は男性満60歳、女性満50歳、勤続満10年となりました。

退職後は养老金(ヤンラオジン)と呼ばれる年金が支払われます。勤続年数満15年から支払われ、年数によって金額が上がっていきます。大抵ひと月2~3000元で、首都北京では平均約3000元になるようです。国営企業に勤めていた場合は手当てがさらに加算され額が二、三倍ほどになります。

退職後の生活スタイル

2022年10月発行の「2022老龄群体退休再就业调研报告」という65歳以上を対象にした調査報告によると68%の人が退職した後も仕事をしたいと希望しているようです。金銭面に関係なく時間や体力を有効に使いたいと考えている方が多いようです。

私の周りでも会計士だった方はパートタイムで引き続き同じ職場で働いたり、公園やテーマパーク、マンションの管理人として働いたり、病院や公共施設の清掃係として働いているが方がいます。ほかにも医師だった方は老人ホームで働いたり、地域コミニュテイーのボランティアをしたりできるようです。

しかし、ただでさえ人口が多い中国では退職者の数も圧倒的に多く、なかなか時間や内容など希望の職に就けることが少ないのも現実なようです。

退職後の人気の遊び

中国の都市は、小区と呼ばれるマンション群にほとんどの人が住んでいます。老小区と呼ばれる古めのマンション群では、棟の入り口に机といすを出して仲良くポーカーをして遊んでいたりおしゃべりをしているおじいちゃんおばあちゃんをよく見かけます。

毎日のように集まっているので、ある意味監視カメラよりも顔認識性能が高く、だれがどこに住んでいるかどんな人が何時ごろ来たかなどよく知っています。

また天気のいい日にはお気に入りの公園で散歩したり、公園でも仲間とポーカーやマージャンをしたりします。

健康ダンス

主に中高年の女性が朝と夕方一日二回、広場に集まってきてそれぞれ好きな广场舞(グアンチャンウー)と呼ばれる健康ダンスを大音量で流れる音楽に合わせて踊ります。中国の公園や広場の風物詩のひとつです。广场舞はいろいろな種類があり、ポップなものから民族ダンス、二人組で踊る社交ダンスなどがあります。

基本的にしっかり運動量があるダンスが多く、何曲かを40分程度踊るようです。

リーダー格の人が前列で踊り後ろに並んで一緒に踊ります。人気のグループだと何百人も集まってきます。

いくつかのグループが隣り合って別々の曲の踊りを踊ったりするので、その時間帯は大変にぎやかになります。

中高年に人気のカラオケ

中国にもたくさんカラオケ店があります。日本と同じような部屋とサービススタイルです。

一昔前は若年層に人気があったのですが、最近は中高年に人気が出ているようです。

それぞれの店舗で金額設定は違いますが、ショッピングモールに入ってるようなチェーン店だと5,6人部屋3時間130元ほどです。

公園や広場で自分でマイクとアンプを持って来てカラオケ大会をしている中高年の人たちもいます。

歌が好きな人が多いんですね。

老年大学

退職者対象の老年大学という教育機構が各地にあります。

ダンス、歌や楽器、詩、歴史、写真など好きな科目を選んで受講料を払います。

各コースや講師で受講料は変わってきますが、15回コース300元から600元ほどのようです。

今回、私も友人に付き添って詩人と美食がテーマのデモクラスに参加してきました。

丁寧に詩人の背景を説明してくれました。

同年代の交流の場でもあるようですね。

老年大学に向かう中国の中高年
(老年大学に向かう中高年)

孫の世話

退職後は孫の世話で忙しくしている方も大変多いです。

中国は共働きをしている夫婦がほとんどで、女性も子供を産んだ後もフルタイムで働きます。専業主婦が多い地域も一部ではあるようですが。

長い時間子供を預かってくれる保育所や託児所はあまり普及していません、それで比較的時間のある祖父母が子供を世話をするようです。

祖父母の田舎に預けるパターン、祖父母が子供の家に住み込むパターンどちらもあります。父方と母方の祖父母が交代制で預かったりもします。

どちらにしても孫の世話をしている中高年の人はご飯の用意、子供の送り迎えなど毎日忙しくなります。

まとめ

退職後の過ごし方は日本と違うところがたくさんありますね。文化や価値観の違いを感じます。中高年の方も、子供の教育に大変興味があるのも特徴の一つです。農村部と都市部とまた生活スタイルは少し違ってくるのですが、いろいろな世代の生活を知るのも面白いですね。

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