
2022年8月上海のコロナ対策事情
8月末に上海へパスポートの更新へ行ってきました。更新の仕方などはまた別の記事でアップしたいと思います。今回はロックダウンが解除されて二か月ほどたった上海の現状をレポートしたいと思います。
中国のコロナ対策
現在ゼロコロナ政策を掲げている中国では、街内で感染者が一人でも出た場合、全住民のPCR検査の徹底や必要であると判断されればロックダウンを実施しています。
その政策を受けて上海では感染者が増えた2022年3月下旬から一か月半ほどロックダウンが実施されました。
ロックダウンの一時期は小区(シャオチュー)と呼ばれるマンション群からの外出を一切禁止するなど徹底したもので、その間もPCR検査は地区や期間によって毎日もしくは隔日実施していました。
ロックダウン解除から約3か月たった上海
2022年8,9月現在、中国内の他の省から上海へ行く場合、48時間以内のPCR検査の陰性報告書もしくは24時間以内のPCR検査済み証明書及び健康コードの緑色(合格)を提示する必要があります。
低リスクエリアから行く場合は以上の提示で問題ありません。
もし高リスクエリアから上海に行く場合、2+5と呼ばれる隔離対策を受け、2日間指定の場所での隔離+5日間個人での健康観察が義務付けられています。
上海内での交通機関の利用
交通機関利用の際も72時間の陰性証明もしくは24時間以内検査済み証明書及び健康コードの緑色(合格)提示が必要になります。
地下鉄の場合、改札口で场所吗(チャンスオマー)と呼ばれるQRコードをスキャンします。すると所在地と健康コード及び、PCR検査を何日前に受けたかどうかが表示されます。それを駅員に提示し、チェックが通ると改札を通ることができます。高鐵や火車もほぼ同じ方法で乗車できます。
公共バスの場合、乗車する前に场所吗(チャンスオマー)をスキャンして運転手に提示してから乗車します。
タクシーの場合、8月末時点では健康コードの提出は求められず、すんなりと乗車できました。
健康コードとは
WeChatやアリペイ、または各都市が運営しているアプリの中のプログラムで、陽性反応が出た場合や中・高リスクエリアに滞在もしくは通過したりした場合、黄色(不合格)になります。
コードが黄色に変わった場合、各都市の規定にそって何度かPCR検査の陰性証明を提出すると緑色(合格)になります。
行程卡(シンチェンカー)
病院などは健康コードに合わせて行程卡(シンチェンカー)と呼ばれるルート情報の提示を求められる場合があります。
行程卡(シンチェンカー)とは、一週間以内どの町に滞在もしくは通過したかが表示されます。低リスクエリアのみの場合緑色のマークが表示され、中高リスクの滞在記録があると黄色に変化し施設への入場が制限されます。

無料PCR検査用小屋
定期的なPCR検査報告提出が必要になるため、上海では各地いたるところに無料PCR検査用の小屋が設置されています。
どこの小屋も健康コードが緑色であれば上海市民かどうかに関わらず、だれでも受けることができます。もし健康コードが黄色の場合、各地指定の機関に出向きPCR検査を受けます。
小屋についたら、まず登録用の窓口に並び名前、パスポート番号、携帯番号などを提示します。
それから隣の窓口に行き検査をしてもらいます。たいていは細長い綿棒で喉の粘膜をぬぐう鼻咽頭検査が行われます。
数時間後、自分の健康コード内に検査結果が開示されます。
上海から他の省に行く際
各省によって政策が異なるのですが、基本的に48時間以内のPCR検査陰性証明があれば特にほかの規制はありません。
わたしの場合は、到着した駅の改札口に設置された特設コーナーに出向き上海から来たと自己申告しました。そして出口に臨時で設置されているPCR検査のコーナーに行き検査を受けたらすぐに帰路に着けました。自宅に戻ってから特に隔離などの制限はなかったのですが、その後、社区(シャーチュー)と呼ばれる日本でいう町内会のような地域コミュニティーに連絡を取り、PCR検査の申し込みをします。それまでに通信データなどをもとに二、三回ほど市の衛生管理局のようなところから上海に出かけたかどうかの確認の電話がきました。一週間内に合わせて5回PCR検査を受けコミュニティーに報告をしたら報告事項は終了になります。

各都市のロックダウン事情
2022年9月7日現在、武漢、成都、大連、三亜、新疆、深圳などの都市がロックダウンを実施しています。
高リスクエリアは1742か所、中リスクエリアは1805か所となっています。
リスクエリアの範囲は感染者が滞在したり通った小区と呼ばれるマンション群や建物になります。
まとめ
現在の中国内ではコロナの影響を受けている街と受けていない街の差が大きい印象を受けます。ロックダウンは前日発表後すぐに実施されることもありますから、ある程度乾物などを備蓄しておいたり、変化にうまく対応して心身の健康を保てるように心がけたいですね。