
2022年中国で流行しているネット用語
言葉は時代を反映していて日本語でもどんどん新しい流行語が出てきていますよね。
多聞にもれず中国でも新しい言葉がどんどん増えています。そのような新しい言葉は教科書にはもちろん辞書にも載っていないので、中国の検索エンジンにかけて意味を調べるしかありませんので外国人にとっては面白い反面、難易度の高い言葉です( ; ; )
そんな最近の流行っている言葉を、ご紹介していきますね。
新しい言葉が増えている背景
中国でのインターネット社会の発展は著しく、それに伴って毎日のように新しいネット用語が生まれています。
若い人たちは新しい物を吸収するスピードが早いので、親たちが子供たちの会話を全く聞き取れなくジェネレーションギャップを感じている人も多いのだそうですよ。
お母さん同士で、「最近子供がよく“〇〇”って言葉使うんだけど、どういう意味か知ってる?」「そうそう、私も最近知ったんだけど‘なんとかなんとか’って意味らしいわよ。」なんて会話がされているのを耳にしたりします。
家庭内ではもちろん会社内でもよく見られるジェネレーションギャップの事を中国語で代沟(ダイゴウ)と言います。
今流行っているネット用語7選
2022年1月現在よく使われているネット用語を7つご紹介しますね。
1・油麦(ヨウマイ)
元々の油麦はよく食べれている野菜の名前なんですが、ネットの世界ではユニークという意味で使われるようになりました。
ユニークは中国語で幽默( ヨウモー)と言い、それをモジった語呂合わせで造られたネット用語になります。
例えば“每日油麦一下,开心一刻(毎日ちょっと笑おう、楽しいひとときを)”のように使います。
ちなみに語呂合わせで作られたネット用語の事は谐音梗(シエイングン)と言います。

2・绝绝子(ジュエジュエズ)
話し言葉(元はネット用語)で最高にすごいというで「绝了(ジュエラ)」という言葉があります。この単語も教科書では習わない褒め言葉なんですが、その言葉をさらに進化させたのが绝绝子です。
最高にすごいの意味の反対で、最低最悪との意味でも使われます。
中国のSNS「WeChat」のスタンプなどに使われたりなどしています。
3・内卷(ネイジュエン)
現在の中国の社会現象を表す言葉とされていて、同僚やクラスメートが残業や勉強をしているのを見て“負けてたまるか“と自分も同じようにやりだすが本当はやりたくないと思っていることを表し、ライバル関係にある状態を表します。特に成績をつけられる学生達の間では色濃くみられるとされています。
例えば「我今天内卷了(今日、内卷してきたよ)。」と子供が言ってきたら、「元々今日は予習復習をする気はなかったんだけど、ほかのクラスメートが真剣にやってたから自分も渋々やってきたよ」というような意味になります。
4・我emo了(ウォーエモラ)
日本で流行っているエモいと同じ語源です。
ただ中国語でのemoは悲しい、つらいなど消極的な意味のみになります。 日本語の郷愁的、感傷的、しみじみした感情などの良い意味は含まれないので、もし日本語学習者にエモいを説明する機会があるときは要注意です。
5・躺平(タンピン)
競争社会で育った若者たちが心を穏やかにする方法として身に着けた、何にもあらがわない、何に対しても何も感じない、すべてをあきらめているという状態を表した言葉です。どうでもいいという態度で無気力な状態でもあります。躺平族(タンピンズー)という言葉もあり、日本の「ニート」のようなニュアンスです。
6・打工人(ダーゴンレン)
元々、打工とはアルバイトや肉体労働者を指す中国語でしたが、近年ネット界ではサラリーマンやIT業界で働いている人たちの事やさらには創業者も自虐の言葉として自分のことを表す表現に変化しました。
生活のために仕方なく仕事がどんなに忙しくても給料はそんなに良くないけどがんばるぞ、なんて意味合いがあります。
ブラックユーモアとして使ったり、大変でもよく頑張ってるねというねぎらいの意味があったり受け取り方にも違いがみられるようです。
激励の言葉として「早安、打工人!(おはよう、ダーゴンレン)」というフレーズがネット上に飛び交うようになりました。
7・鸡娃(ジーワー)
教育ママの指導の下、色々な塾に通っている子供を表す言葉です。
去年の秋に教育政策に変更があり塾通いにも規制がかかるようになりましたが、今でも放課後や週末には塾に通い詰めている子供たちがたくさんいます。現在の社会現象を表す言葉になります。

まとめ
今回は、ネット界で生まれた新しい言葉を7つ紹介しました。こうしている間にもどんどん新しい言葉が生まれています。
言葉の意味を調べると、その国の文化や価値観などを知ることができるので興味深いですね。
機会があれば、折を見てまたまとめれたらと思います。
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